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戦国時代。日本征服を企む地下帝国のマントル一味、次々恐ろしい計画を実行する。彼ら兄を殺された忍者の弾獅子丸(潮哲也)は、父を探す兄弟らと幌馬車で旅をしながら、一味の野望を打ち砕くべく、戦っていた。 企画原案うしおそうじ。特撮時代劇として大人気となった「快傑ライオン丸」の続編として登場したこのシリーズでは、獅子丸の変身技が話題に。なんと背中のジェットで空を飛び、「ロケットライオン丸!」の一声でライオン丸になるのである。さらにたてがみには、強力な兜を装着。マントルの怪人たちと熾烈な戦いを繰り広げる。 興味深いのは、シリーズの中で、獅子丸の状況に変化があること。たとえば11話「生きていたタイガージョー」では、謎の通り魔が出現。マントルのしわざと見た獅子丸は通り魔を追うが、その正体は、ライオン丸の兜を叩き割る必殺技を持つ、奇怪な敵だった。彼と同行していた黒影豹馬は、ブラックジャガーに変身して単身戦いを挑むが…。一方、「快傑ライオン丸」時代に人気となったタイガージョーの弟が登場。ニヒルな戦いぶりを見せる。 西部劇のようなスタイルで旅を続けながら、人と出会い、苦悩もする。こども番組ながら、シリアスな展開も用意され、今もファンが多いシリーズ。 『風雲ライオン丸』⇒放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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お庭番支配・砦十三郎(三船敏郎)は、「将軍家に申し上げる!内憂にして外患のこのとき、徳川の威信すでに地に墜ち、信ずるに足りず。恐れ多くもあえて申し上げる。徳川の幕政、不要なり!!」と、とんでもない発言をして姿を消す。彼のひとり娘小雪(斉藤こず恵)は、元配下あかねの左源太(中村敦夫)に預けられていたが、幕府はお庭番たちに十三郎を討つように命令を下す。 第一話「ひとり戦争」では、圧政と飢饉に耐えかねた百姓の一揆の指導をする謎の鬼面男が出てくるところから話が始まる。幕府側の裏をかき、勢いをつけた農民たちは、鉄砲にまで手を出してしまう。一方、十三郎を慕いながら、命狙うことになったお庭番たち(伊吹吾郎、尾藤イサオ、丹古母鬼馬二ら)の苦悩。小雪を人質にされた十三郎の決意とは。第二話「ふたり父さま」では公儀隠密一派と戦うなど、戦いは苛烈さを増していく。 脚本は杉山義法、小川英(『太陽にほえろ』でもおなじみ)、監督に池広一夫、降旗康雄、田中徳三など気合の入った顔ぶれ。三船敏郎時代劇といえば、荒野がつきもの。初回から荒涼とした風景の中で、ダイナミックな立ち回りを見せまくる。また、当時八歳の天才子役・斉藤こず恵は、小林亜星による「小雪のわらべ唄」を披露。かなげで可憐な可愛らしさを見せる。 『剣と風と子守唄』⇒放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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刀剣に目がない殿様の頼みで、丹下左膳(大河内伝次郎)は、小野塚道場にある乾雲・坤竜、ふたつの名刀を奪うことにする。不敵にも道場に殴りこみ、看板を抱えて挑発する左膳は、小野塚鉄斎を倒して、乾雲を手にするが、鉄斎の娘・弥生(沢村晶子)が気になり、坤竜を置いて立ち去った。しかし、ふたつの刀は夜な夜な互いを呼び合い、左膳は、血を求める刀に操られるように辻斬りを繰り返すことに。一方、小野塚道場では、弥生が栄三郎(三田隆)に坤竜を託し、左膳を討ち、乾雲を取り返すように頼む。しかし、栄三郎には、事情があり…。 大河内傳次郎の左膳は、ものまねにもされるとおり、独特の声で存在感は抜群。床に置いたさやに一瞬で刀をおさめるなど、左膳ならではの技も光る。ただし、考えてみると、いきなり道場に殴りこんで怒る相手に「おいでおいで」をしたり、辻斬りを重ねたり、凶悪犯に近い。その左膳捕縛のために動き出すのが、名奉行大岡越前。この正義の男を大河内傳次郎が二役でやっているのがミソ。また、だめ男左膳にほれているおふじ(水戸光子)のやさぐれと純情が同居したような女っぷりも見物のひとつ。早撮りで知られたマキノ雅弘が、見せ場満載で作った作品。翌週放送の「続丹下左膳」では、主君に裏切られた左膳の戦いが展開する。合わせてチェックを。 映画『丹下左膳』⇒放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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島津斉彬(本田博太郎)の養女となり、将軍家定(北村一輝)の御台所として大奥に入った篤子(菅野美穂)。故郷の幼なじみとの婚約を破られ、落ち込む篤子の前に登場したのは、1000人の女たちを束ねる大奥総取締・瀧山(浅野ゆう子)だった。 いきなり田舎者扱いはされるは、魚を平らげれば笑われるは、納得のいかない大奥生活に怒る篤子。それを承知で台所に行き、篤子の部屋に薬を仕込むように指示する瀧山…。 怖い怖い。が、実はそれぞれの立場から、大奥を、徳川を守ろうとする女の一途さが描かれ、大きな話題になったシリーズ。 後半は、家定亡き後、将軍となった家茂(葛山信吾)と公武合体のために都から嫁いできた皇女和宮(安達祐実)の物語。政略結婚のふたりだが、やがて心を通わせ、ナイスカップルに。しかし、幕末の嵐がふたりを引き裂く。大奥でも御所風に優雅に過ごす和宮を気に入らず、「なんじゃ、あの態度は」ウッキー!!と暴れまくる家茂の母(野際陽子)もいい味を出す。 この作品は、海外でも人気で、記者会見で浅野ゆう子は旅行先で「タキヤマ!」と声をかけられ、リアクションに困ったというエピソードを披露している。 幕末を舞台に、崩壊する幕府と大奥の引き際をきっちり描いたことでも注目される。 『大奥(2003年)』⇒放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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1972年、平均視聴率30パーセント強の人気作「木枯し紋次郎」に大きな危機が訪れた。主役の中村敦夫がアキレス腱を断裂するケガをしたのだ。そこで急遽制作されたのが、同じ笹沢佐保原作の「峠シリーズ」だった。 第一話「中山峠に地獄を見た」は生きて帰れないという佐渡から逃げて12年前の許婚を探し続ける渡世人・長次郎を高橋悦史が熱演。第二話「狂女が唄う信州路」は誤って娘の右腕を切り落とした渡世人・丈八(河津祐介)の苦悩と戦い、第四話「鬼首峠に棄てた鈴」では松橋登が姉への思いを断ち切る渡世人が描かれた。 第三話「暮坂峠への疾走」は、草津で嫌われ者の綱五郎を懲らしめた銀次(天知茂)。騙されて掛け合いにいったところ、農民たちに襲われて、相方の小三郎(倉丘伸太郎)が瀕死の状態に。渡世の暮らしに嫌気がさしたところに、処刑される国定忠治の晒し首を盗んでほしいと依頼される。 「あっしらの世界には三つの掟がある。死んだ者を思い出すな。てめえが長く生きるな。かたぎの娘さんに惚れるな」 厳しく自分を律してきた銀次だが、一途な娘(梶芽衣子)に心が動き、「龍舞」と言われた俊足で走りだすが…。夕暮れの峠を走る男の姿は哀しく美しい。天知茂は筋の通った男を見事に演じている。見ごたえある一本。 『笹沢左保「峠」シリーズ』⇒放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。 映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は“ペリーテイスト”を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。 |

