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天涯孤独の渡世人、紋次郎。事件に巻き込まれ、不本意ながら長ドスを抜く。再び旅立つ紋次郎のくわえ楊枝から、木枯しのような音がする…。市川崑監督独自のリアルな映像と、当時、新人の中村敦夫の泥まみれの殺陣は斬新。大原麗子、原田芳雄らゲストも豪華。70年代に熱狂的に支持された名作。特別番組「中村敦夫の紋次郎5分劇場」では裏話も聞ける。 ちなみに、冒頭タイトルバックを見ただけで「これは!」と思う人も多いはず。はるか山道を破れ三度笠で歩く紋次郎。その撮影だけで3ヶ月を要したという凝りよう。そこに流れる、上條恒彦の「だれかが風の中で」(現在は、トヨタのCMでもお馴染み)。誰も待っていない旅を続ける男が、自分に関わったり親切にした人を命がけで守る。戦えば戦うほど、男の孤独や悲しみが際立つ。70年代以降に生まれた世代にもぜひ見て欲しい傑作。原作は笹沢左保。 ( 2000年06月05日 産経新聞掲載分に加筆 ) |
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