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戦前から戦後にかけて国民的ヒーロー・鞍馬天狗。黒の着流しの懐に短筒をしのばせ、幕末の京都に神出鬼没。演ずるはご存じ、嵐寛寿郎。40作品ものシリーズ中から貴重な無声版、松島トモ子扮する杉作の歌が愛らしい最終作など傑作7作品を一挙放送。宿命のライバル、近藤勇との決着はつくのか!?チャンバラの面白さを存分に堪能できる一日だ。 前にも記したが、天狗シリーズは全部で40作品にもなる。かなりの時代劇マニアでも、全作品を見ている人はそうはいないだろうから、今回はチャンス。放送する7作品はとくにテンポのよい作品がおおいし、バリエーションにも富んでいるので、初めての人には新鮮に、オールドファンには懐かしく天狗シリーズの魅力を味わう格好の機会なのだ。 作品のなかには、相手の眼を見つめて妖術にかける怪僧に “よっぽどにらめっこが好きと見える” と言ったりするモノもあれば、 誘拐事件の身代金受け渡しに使うダミーの千両箱に、石と“粗品 鞍馬天狗”と書いた、のし紙を入れたりするモノもある。 けっこう、お茶目な一面もあるヒーローだ。 嵐寛は56年の「疾風!鞍馬天狗」を最後に天狗役を引退。 “天狗も歳をとりました” の名セリフを残した。当時、53歳、今年没後20年を迎える永遠のチャンバラスターである。 ( 2000年09月19日 産経新聞掲載分に加筆 ) |
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