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そば屋の半兵衛(緒形拳)と侍くずれの政吉(林隆三)は博打好きの飛脚屋、おせい(草笛光子)の下の殺し屋。剃刀の半兵衛と女用の懐刀を使う政吉。懐刀は、おせいが別れた息子に託したもの…。ギャンブルと殺し。ふたつの非情な世界を描き、必殺ファンを唸らせた名作。母と名乗れぬおせいの心情、幸薄い半兵衛の女房(中尾ミエ)の描写もすべてが絶妙。 本作では、緒形拳も林隆三も、殺しに関してはどこか危なっかしいアマチュアだ。そのヒヤヒヤ感は、必殺シリーズのなかでは新しかった。筋立ても凝ったものがおおく、悪人を殺すのではなくて博打で”殺す”という痛快なもの。林隆三が転がり込む情婦の、芹明香のうらぶれたカンジ ”半ちゃん、元気?” と、にじりよってくるオカマ岡っ引きの大塚吾郎、草笛光子の忠実な番頭で、実は元盗賊の岡本信人ら、ワキ役の充実ぶりも見逃せない。とくに工藤栄一監督が演出した最終回はお見逃しなく! ( 2000年11月07日 産経新聞掲載分に加筆 ) |
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