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堀川町の親分、辰造は着流しに雪駄履き、むしり頭の一風変わった岡っ引き。寄せ場帰りで裏街道を生きた男が、恩人との出会いで正義のために命をかける。手には一寸八尺の長十手。激しい取り調べで“地獄の辰”と呼ばれる男を北大路欣也が熱演。なぞの失踪をとげた恋女房(大原麗子)の行方も気になる。放送中の「木枯し紋次郎」と同じ笹沢左保原作のハードボイルドタッチの捕物帳。 製作当時(´72年)は「木枯し紋次郎」の大ヒットで、ちょっとした“笹沢左保ブーム”だった。「地獄の辰」は講談社の文芸誌「宝石」に連載中に、早くも映像化の運びとなった。ひとクセもふたクセもある魅力的な主人公を創造する笹沢作品らしいキャラクターになっている。北大路欣也は、アンチ・エリートの役柄に大乗りで、いい味のやくざっぷりを出している。平成に入ってからは、すっかり“おとな”になって「銭形平次」などを演じているが、それらと見比べてみるのも一興かも。共演には田中邦衛、五十嵐じゅんなど。 ( 2000年12月11日 産経新聞掲載分に加筆 ) |
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