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将軍家の姫君がお忍びで市中に祭り見物に出かける。その目の前で倒れた人形の中から、女の死体が! 金色の爪を持つ猫、怪しげな武家屋敷、登場する謎の御前… 金田一耕助シリーズを手がけたの横溝正史原作らしい奇怪な連続殺人事件に、片岡孝夫(当時)扮する“人形のようにいい男”佐七が挑む。 二枚目佐七の孝夫はまさにはまり役。江戸情緒と推理、時代活劇のすべての要素がそろった見ごたえある長編。 しょっぱなから、佐七の子分、豆六(下條アトム)と岡場所の女とのからみの場面。露出度もなかなかで、おとなの時代劇という雰囲気だ。このアトムのからみのシーン、サービスカットと思いきや、その女が殺されて人形に埋め込まれるという猟奇殺人の導入部だった。そして物語は一気に横溝ワールドに突入していく。権力者が黒幕となった大事件に、佐七はじめ、老練な岡っ引き(花沢徳衛)、佐七のライバル(田中浩)らが一丸となってぶつかる様は迫力がある。将軍本人に、 “てえそう話のわかる上様じゃねえか” と一席ぶつ孝夫の役者ぶりは見もの。 ( 2001年02月26日 産経新聞掲載分に加筆 ) |
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