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ペリーは、会う人には必ず “あなたの心の時代劇はなに?” と、問い掛けてしまうクセがある。 知人、友人、編集者、カメラマン、インタビューした俳優…。その“心の時代劇”アンケートのベスト3に入るのが、この近衛十四郎作品なのだ。 1916年生れの近衛十四郎は、もともと日活京都などから、松竹、東映という足跡をたどった剣劇スター。代表作には『柳生十兵衛』シリーズなどがある。後に大映に移って『座頭市血煙街道』(67年)なんかにも出演。豪快できれいな殺陣が売り物であった。 しかし、ペリーをはじめテレビ世代にとっては、『素浪人』シリーズこそ、近衛十四郎なのである。 『素浪人月影兵庫』、『素浪人花山大吉』。とぼけた渡世人、焼津の半次(品川隆二)と旅をしながら悪人退治。半次との絶妙なやりとりは、近衛十四郎の意外な?コメディー的センスを光らせた。近衛に負けず劣らず品川隆二もいい味を出していて、主役の近衛十四郎じゃなくて “焼津の半次が出ていた時代劇が見たい” という名指しのリクエストを寄せてくるファンもいるとかで、その人気がうかがい知れようというもの。 ところで本作は、『素浪人』シリーズの第3弾。近衛十四郎扮する太平は、オープニングと本編中に登場するアニメの小鳥と言葉を交わしたりして、なかなかメルヘンチックな素浪人として描かれている。相棒の渡世人は品川隆二から“仮面ライダー2号”の佐々木剛にバトンタッチ。太平が苦手とする女借金取りに加茂さくらというのもナイス。細かいことは気にしない、ダーッと解決、すっきり旅立ちという時代劇ロードムービーの王道。子供でも安心して見られる明るさが、今も人気のある秘密だろう。 ちなみに近衛十四郎が、松方弘樹、目黒佑樹兄弟の実父であることは有名。目黒はこのシリーズにゲスト出演も果たしている。 ( 書き下ろし ) |
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