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なんたって、大川橋蔵がたったひとりで888回もの連続ドラマの主役を務めた、世界的大記録を樹立したこの番組。その人気の秘密はどこにあるのか。ここで検証してみよう。 まず挙げられるのが、原作の面白さ。作者、野村胡堂は、岡っ引きが銭を投げるアイディアを、原稿締め切りのギリギリに思いついたというエピソードが残っている。果たして、その小説は大人気。以後、383編もシリーズを執筆した。謎解きと、江戸の風情や庶民の生活がにじむ原作は、今も捕物帳のお手本のように愛されている。 しかし、原作とドラマでは、登場人物のイメージが少し違う。たとえば、原作の平次親分は結構ビンボーで、たまに長屋の家賃も滞納していたらしい。まだまだ青臭さの残るキャラクターとして描れている。恋女房のお静も、原作では花街の出身。今風に言えば、『お水の花道』を歩いた経験を持つってところ。でしゃばりはしないが、うら若いわりに酸いも甘いも噛み分けた女性なのだ。そして、ガラッ八こと、八五郎も、原作ではアゴが長い長身の怪力男。なんとなくもっさりしたアントニオ猪木ってカンジなのだ。 そこへいくとドラマの方は、シリアスな事件も明朗会計じゃなかった、明朗解決。親分には青臭さよりも貫禄が、お静には、花街の艶っぽさよりも、しっとりとした母性を感じさせる。八五郎は愛すべきお茶目さんで、ファミリードラマのようなやり取りも多い。また、レギュラー陣に女流漫才師、海原千里万里の千里(今の上沼恵美子ね)が入ったり、今いくよくるよがゲスト出演したり、お笑い系キャラの投入も目立つ。 ペリーが思うに、全体に漂う明るさと安定感。これが超長寿のヒミツに違いないのだ。 ( 書き下ろし ) |
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