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日活アクション映画全盛を知る人にとっては、青春時代のヒーロー。知らない人にとっては「熱き心に」など歌手としても大物のスター、というイメージだろうか。とにかく等身大、自然体のタレントばかりの日本芸能界にあって、いまだにスターの風格を保ち続ける貴重な存在、それが小林旭だ。 この「旅がらす事件帖」は80年の製作。その当時ですら、「初のテレビ時代劇出演」と騒がれた。今時、出演しただけで騒がれる俳優なんてのは、高倉健とこの人くらいだ。 しかし、そこは小林旭。小難しい設定の時代劇じゃなく、あくまで痛快アクション系で勝負だ。政治が腐敗した天保年間、幕府の特命を受けた旗本・直次郎は、身分を隠し、諸国を旅しながら悪と闘う――旗本がヤクザ姿で悪を成敗というすごい設定も、旭ならではかも。夏純子、三浦洋一、小沢栄太郎、叶和貴子、尾藤イサオら曲者レギュラー陣に、伊吹吾郎、川谷拓三、池波志乃らゲストが加わる豪華な配役。特に宍戸錠をゲストに迎えたアクションスター対決は見物のひとつ。脚本は本年スタートの新しい「水戸黄門」を手掛けたことでも話題の宮川一郎、「鬼平」でもおなじみの阿部徹郎ら、手練が揃う。最終回は、時代劇の巨匠・マキノ雅弘がてがけた最後のテレビ作品になるなど、お宝的要素もいっぱいの作品。映画の「渡り鳥シリーズ」を彷彿とさせる旭の股旅姿。もちろん、衣装も派手にキメてます。 ( 書き下ろし ) |
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