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時代劇には、よく「父と息子」モノが出てくる。有名なところでは、勝海舟とその父の「父子鷹」や、人気の池波作品「剣客商売」、「子連れ狼」だって、父と息子が主人公。この「江戸の渦潮」は、同心親子を中心にした、いわば痛快親子捕物帳だ。 江戸北町奉行所の元同心(小林桂樹)は、推理力も剣の腕もたつ、快老人。その父を募うのが、現役若手同心の古谷一行だ。暴走しがちな息子を案じながら、自慢の剣と人脈を駆使して、何気なく手助けする父。親子は、岡っ引きチームとの協力で、江戸の難事件に挑む。露口茂の渋い岡っ引きや左とん平、小野ヤスシ、小松政夫といった手練のお笑い系役者がレギュラーなのも楽しい。植木等、横内正、小林千登勢、緑魔子らゲストも個性派が揃っている。 「江戸の渦潮」は、加山雄三を中心にヒットした「江戸の疾風」から始まった「江戸シリーズ」の一本で、やがて「江戸の疾風」の続編や「江戸の朝焼け」に続いていく。 小林桂樹は、後にNHKの「宝引の辰捕者帳」で、今度は引退した岡っ引きとして登場。その跡をついだ息子は小林薫であった。役の上とはいえ、時代劇で古谷一行と小林薫を息子にした俳優は、まずいないはず。最近、体調を崩してNHKの新時代劇を途中降板したという。タフな快老人として、一日も早い時代劇復帰を願いたい。 ( 書き下ろし ) |
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