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「俺は名刀だ 少なくとも自分ではそう思っている しかし銘がない そのためか常に持人定まらず よく切れる故をもって持人さらに定まらず」 小沢栄太郎の名セリフで始まる異色のオムニバスシリーズ。主人公は「俺」こと一本の刀だ。その切れることといったら、触れただけで大木の幹がまっぷたつという具合。が、銘がないために有名無名さまざまな人の手に渡ることになる。切れすぎる刀を手にした人間の欲望と悲喜劇...。 まず脚本陣がすごい。黒澤映画を支えた橋本忍、菊島隆三、小國英雄、井手雅人。当時まだ新鋭だった早坂暁、国弘威雄、野上龍雄らも執筆。監督も工藤栄一、篠田正浩、渡辺裕介、小野田嘉幹らが勢ぞろい。キャストも田村高廣、山崎努、平幹二朗、加藤剛、島田正吾、辰巳柳太郎、フランキー堺など主役級から志村喬、藤原鎌足を脇に持ってくるぜいたくさ。制作費は映画並み、仕上がりと人気は映画以上!?と伝説を作った。 ストーリーを少し紹介すると、第一話では天下一の剣豪(丹波哲郎)が地道に修行しているのに、そのニセ者がちやほやされて大金を得ているという皮肉、第二話では、一攫千金を夢見たギラギラ野武士(三國連太郎)と百姓(緒形拳)のユーモアと悲劇。モノクロ画面(制作は67年)を見ながら、思わず泣ける名演技の数々。お見逃しなく! ( 書き下ろし ) |
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