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「鉄腕アトム」「火の鳥」「ブラック・ジャック」・・・手塚作品は名作が揃うが「どろろ」も一度見たら忘れられない作品のひとつ。 乱世の室町中期。醍醐景光は、まもなく生まれるわが子を48の魔陣に捧げ、「天下を獲る」という野望を果たそうとする。その子、百鬼丸は、体の48箇所を失いながら成長し、旅の途中で魔物を退治するたびにひとつずつ体を取り戻していく。どろろという子供と連れになった百鬼丸は、苦難の末、やがて「最後の妖怪」に行き着くが・・・・。 放送は69年。こどもだった私は、初めて「どろろ」を見た衝撃を今もはっきり記憶している。盥(たらい)に乗せられて流された赤子の百鬼丸。体のほとんどを失ったその子のことを考えただけで体が震えた。しかも、乱世で焼き討ち、強奪、屍と現実の恐ろしさに妖怪たちの奇怪さが重なって、怖いのなんの。頭が小判型の金小僧という妖怪を見たときにはあんまり怖くてひっくりかえりそうになった。しかし、おとなになってみると、人間の欲深さ、反対に純粋さ、哀しみなど胸に迫るものも多い。今もこの作品だけの上映会が開かれるというのもうなづける完成度。手塚治虫は、やっぱりすごい人だった。ちなみにこの番組は「ムーミン」「アルプスの少女ハイジ」と同じ「カルピス劇場」で放送された。すごい時代だったんだなー。 ( 書き下ろし ) |
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