|
||
|
酒と博打に女も好きで、どこか愛嬌のある盲目の「市」は、実は街道筋では恐れられる居合の達人。弱い者いじめをする相手には、容赦なく仕込み杖を抜く・・・。そのすべてに主演したのが、ご存じ、勝新太郎。今回は、勝自身が監督したテレビシリーズ21作品を厳選。なんといっても、子母澤寛の短編からヒントを得て、自らキャラクター作りをした主人公だけに、監督した作品の中では、勝のアイデア炸裂。味の濃さは折り紙つきだ。 私は以前、このテレビシリーズに出演した片岡鶴太郎ご本人に撮影の様子を聞いた。 本番中、盲目の役で目を閉じているはずの監督(勝)は、突如目をあけ、「ここはこう演技するんだ!」と、声を出す。いったい、どう見ていたのか・・・・謎だった。また、市が神経を集中し、耳を動かすシーン。耳は目立たない針金で操作されるが、その加減はとても難しかったという。確かに動きは微妙だ・・・。 数々の伝説を残した名シリーズ。どれも心に残るが、植木等と共演し、どこかひょうきんな味を出した「二人座頭市」、悲しい節回しが耳に残る、浅丘ルリ子共演「心中あいや節」、兄・若山富三郎との共演作「旅人の詩」など、見逃せない作品が続く。ちなみにまもなく公開される北野監督の「座頭市」は、勝シリーズとはまったく異なる新しいテイスト。見比べるのもおすすめ。 ( 書き下ろし ) |
※以下のリストから過去の連載記事がご覧いただけます。
| 50音順リスト | [あ行] [か行] [さ行] [た行] [な行] [は行] [ま行] [や行] [ら行] [わ行] |
