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「宮本武蔵」の物語や心理は、よく知られているが、その宿命のライバル「佐々木小次郎」の真実の姿はなかなか伝わってこない。その難題に挑戦したのが、作家・村上元三。新聞に連載された小説は大きな反響を呼び、名監督・稲垣浩によって映画化された。今回は、三部作を一本にまとめてテレビ初放送。 いかに、小次郎は、秘剣つばめ返しを編み出したのか? 徳川初期。まだ豊臣の残党も残る不穏な時期に剣だけで天下を狙う、とんでもない命知らずが次々登場した。その中のひとりが無名の剣士・佐々木小次郎。なんたって、小次郎は姿がいい。愛する女を故郷の越後に置いて旅に出るが、女たちが向こうからすり寄ってくるようないい男だから、いつも身辺は華やかだ。歌舞伎の元祖とも言われる、当代きってのいい女・出雲の阿国たちとも知り合う。そして、阿国の愛弟子まんの舞をヒントに、つばめ返しを会得する。キザでナルシストに描かれがちな小次郎だが、喜怒哀楽のある若者として描かれているのが面白い。 キャストは、小次郎に大谷友右衛門(後に中村雀右衛門)、武蔵に野性味たっぷりの三船敏郎、ほかに藤原釜足、杉寛、田崎潤、森繁久弥、後に初代水戸黄門になる東野英治郎も出演。美剣士VS野生派の死闘も違う角度から描かれ、興味深い。 ( 書き下ろし ) |
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