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ただひとり、山の洞窟にこもってすさまじい修行に耐え抜いた僧行道(市川雷蔵)。その成果で、数々の秘術を身につけた。洞窟にさまよい出たねずみやヘビをじっと見つめただけで、みるみる白骨化。考えてみれば、ひどい術だが、すごい目力の行道は、藤原一族が牛耳る都の人々を救おうと、山を出る。 瀕死の病人も、たちまち治療してしまう行道の評判は高く、ある日、お忍びで宮中に招かれる。なんと秘密の病人は、女帝(藤由紀子)その人だった。秘術を尽くして、見事、歩けなかった女帝の治癒に成功する行道。女帝の信頼は厚く、道鏡と名をかえた行道は、やがて政治にも口を出す。美男な上に理屈も通った道鏡が邪魔な藤原氏は、暗殺をもくろむが、さすが道鏡。矢がささろうが、刀で斬られようがびくともしない。しかし、超美人の女帝に、「ここは誰も入って来ませぬ」なんて秘密の場所に誘われて、とうとう…。 見どころはいろいろある。「眠狂四郎」でおなじみの市川雷蔵が、ボロボロな僧衣にボーボーヒゲで登場し、だんだん美男になっていく過程。それに秘術の特撮。さらには「ウッフーン」と迫り来る美女と修行のはざまで揺れる男の弱さ、などなど。どんなに修行しても男はお色気に負けるものなのか。名監督・衣笠貞之助の異色作。藤原の悪役を演ずる若山富三郎も要チェック! ( 書き下ろし ) |
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