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藤田まことの名シリーズとして定着した「剣客商売」。老剣客・秋山小兵衛(藤田)を中心に、40歳下のおはるとの静かな暮らし、事件探索、息子との親子の情愛など、たっぷり見せる。今回放送の第4シリーズでは、息子秋山大治郎役に山口馬木也、老中田沼意次(平幹二朗)の妾腹の娘で女剣客・佐々木三冬に寺島しのぶの立ち回りが見られるというのも、この番組ならでは。第4シリーズの第一話は、「陽炎の男」。ゆらゆらと幻想的な陽炎の中からシルエットが浮かぶその男こそ、秋山大治郎その人!私は山口馬木也ご本人にこの初登場のシーンの話を聞いたが、監督も新大治郎歓迎のため、この場面のためだけにロケを敢行。凝り凝った撮影の結果、「背景は陽炎だけで外なのか、どこかさえわからないことに…」とロケした意味さえ吹き飛ばす印象的なシーンとなった。ちなみに山口大治郎は、初撮影では緊張して、セリフが出てこなかったとか。今ではすっかり打ち解け、藤田小兵衛には本当の息子のように信頼されている。シリーズでは、他にも老練な宍戸錠がいい味を出す「約束金二十両」、古谷一行のしみじみ感いっぱいの「逃げる人」、隆大介の迫力が光る「剣の師弟」などみどころ多い作品が続く。
( 書き下ろし ) |