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ワケありの剣士・源氏九郎(里見浩太朗)は、歩いているだけで人が振り返るほどの華麗な存在。ある日、九郎はこれまたワケありの娘・千春(根本りつ子)と出会う。思い詰めた娘の事情を聞けば、無実の罪で切腹した元長崎奉行の父の恨みを晴らすため、父を陥れた相馬内膳正の命を狙っているという。 一方、遠山金四郎(里見のふた役)も不穏な空気を敏感に察知。動きだす。 長崎の一件には、相馬の上にさらに大きな黒幕がいる様子。娘ひとりではとても太刀打ちできないと悟った九郎は、破邪顕正の秘剣揚羽蝶を氏手に、黒幕の正体を突き止めようとする。金田龍之介のねっとり演技にも注目。柴田錬三郎が生み出した源九郎は、映画でも人気のイケメン美剣士。密かに探索するには、ピカピカ系白衣装で目立ちすぎるのが困りものだが、意外な押しの強さで真相に迫る。さらには「源氏の紋所は笹りんどう。さらばこうしてりんどうの花を愛でておる」とキザなセリフも忘れない。ただのナルシスト?と思えるが、りんどうは倫道とひっかけて時代劇にはしばしば登場する花。掛け詞までも駆使するとは、さすが九郎さま。 もちろん、金さんは背中の桜吹雪でもって大暴れ。それにしても、華麗な九郎と、金さん、ひとりでもすごいのにこれをふた役って…時代劇スター里見の底力を見る長編。 ( 書き下ろし ) |
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