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荒木又右衛門といえば、有名な剣豪として数多く映像化されているが、今回はその家庭環境や心情もていねいに描き、苦渋の選択としてあだ討ちに臨む男を描く。 愛妻家で多くの人から慕われる荒木又右衛門(高橋英樹)のもとに源太夫(武田真治)が、河合又五郎(竹内力)に惨殺されたことを知る。又五郎は、又右衛門の親友・河合甚左衛門(近藤洋介)夫婦の身内の上に、悪人旗本グループにかくまわれてしまう。悩んだ末にあだ討ちに向かう義弟・渡辺数馬(西村和彦)の助太刀を決意する又右衛門。やがて、そのあだ討ちは、「旗本VS大名」という大騒動に発展…。 ご存知、荒木又右衛門の三十六人斬りといわれる大あだ討ちの物語。豪快な立ち回りで知られる高橋英樹ならではの迫力が活かされている。が、池波正太郎の原作にある、家庭人としての又右衛門、旗本・大名の意地の張り合いなど、背景も描かれていて興味深い。 製作は88年で、当時の若手、西村、武田、竹内の力演も光っている。特に「俺が出世できないのは、お前が悪口を言ったせいに違いない!!」と、源太夫にいちゃもんをつけ、とうとう相手を殺してしまう竹内力はとても若手とは思えないネチネチ感。大久保彦左衛門(大滝秀治)に、「又五郎、いかにも悪相じゃのう!」と言われてるし。現在の竹内力の貫禄がすでに?この点にも注目。 ( 書き下ろし ) |
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