|
||
|
無事、江戸入りを果たした大石内蔵助(中村勘九郎、現・勘三郎)以下、赤穂浪士四十七人の苦労の日々もいよいよ大詰め。目指す吉良邸の情報収集、警戒する吉良側の動き、別れの予感にじっと耐える周囲の人々。すべてに緊迫が高まる。 数え切れないほど映像化された「忠臣蔵」だが、今回の特徴は、この討ち入りには裏があり、将軍側用人・柳沢吉保(村上弘明)の陰謀があるという設定。また、吉保のそばにいる女性・染子(鈴木保奈美)には恋人(吉田栄作・架空の人物)がいて、彼もまた、討ち入りに深く関わっていくのである。 私は放送当時、鈴木保奈美のインタビューを担当した。当時、この番組を最後に女優業引退と言われていた彼女。「最後の作品という気負いはない」ときっぱりしていたのが印象的だった。その気持ちは画面にもよく表れていて、身ごもった子どもの父親を誰と言うか、どう立ち回れば恋人と自分の立場を生かすことができるか、鋭い女の計算を働かせ、したたかな女を演じきった感がある。 ちなみにこの番組が初の時代劇出演となった吉田栄作は、「アメリカで修行して、日本の良さを改めて知った」と時代劇出演を自ら望んだという。ふたりの存在が討ち入りにどう響くかも見もの。 ( 書き下ろし ) |
※以下のリストから過去の連載記事がご覧いただけます。
| 50音順リスト | [あ行] [か行] [さ行] [た行] [な行] [は行] [ま行] [や行] [ら行] [わ行] |
