|
||
|
藤枝梅安(緒形拳)は、ある夜、なじみの料亭「井筒」からの帰り道に浪人に斬りつけられる。独自の勘でかわした梅安だが、相手は人違いをしたらしく闇に消えた。「井筒」の仲居おもん(ひろみどり)から、自分と背格好がよく似た医師の山崎宗伯(小池朝雄)が来ていると聞いた梅安は、そこで宗伯が蝋燭問屋伊豆屋長兵衛(佐藤慶)と密談をしていることを知る。数日後、梅安が、裏の仕事の元締め音羽屋半右衛門(山村聰)から依頼されたのは、「伊豆屋殺し」だった。 宗伯を狙ったのは、母の恨みを晴らしたいという女郎の願いを聞いた小杉十五郎(林与一)だった。小杉の人柄を見た梅安は「同じ殺しでも、小杉さんと私とじゃ違うんですよ。私はとても畳の上では死ねませんからね」などと笑顔なのに怖い、凄みのある男ぶりを見せる。宗伯の情報を得るため、妾(松尾嘉代)とねっとりからむのも緒形版ならでは。また、小池朝雄は悪のくせに臆病な泥臭い男をギラギラと熱演。「仏の長兵衛」と町民に慕われながら、腹の底では「天下を動かす大商人になる」とクールに悪を魅せる佐藤慶とは好対照で面白い。 クライマックス、梅安が実行したのは、意外な状況での仕掛け。映画らしい大人数のエキストラも動員され、緊迫感あふれる「仕掛け」が繰り広げられる。 |
※以下のリストから過去の連載記事がご覧いただけます。
| 50音順リスト | [あ行] [か行] [さ行] [た行] [な行] [は行] [ま行] [や行] [ら行] [わ行] |
