|
||
|
映画全盛期には、数々の怪奇映画が作られたが、この「蛇シリーズ」もなかなかのもの。 主演の毛利郁子は、“蛇女優”といわれ、プライベートでも蛇を飼っていたといわれている。 物語は、料理茶屋白藤で、主人清吉(伊沢一郎)の弟佐吉(高倉一郎)の婚約披露から始まる。宴会の最中、佐吉は盗みの疑いで捕まり、清吉と内儀おえん(毛利)は狼狽。さらに証拠の品が店で見つかり、困った清吉は証拠隠滅のために証人の使用人源七(市川謹也)に毒酒を飲ませ、井戸に投げ込んでしまう。その夜から、白藤では奇怪なできごとが頻発。事件の裏に何かあるとにらんだ北町奉行所の開小源太(島田竜三)は、調査を開始する。途中、岡っ引きの兵六(中田ダイマル)がうっかり十手を井戸の中に落とし、探しにいくが、井戸から死体は消えていた…。 全体にポワワ〜ン、ポワワ〜ンと怪談らしい音楽が流れ、ついにおえんの湯殿に大量の蛇が! 全身に蛇を巻きつけ、「お前さん助けて!」と絶叫するおえんの妖艶ぶりはさすがの貫禄だ。蛇と風呂を合体させたアイデアも鋭いが、当時の資料によると、この映画の宣伝文句は「何を狙うか青蛇の眼!何も知らない浴槽の美女!」「美女の乳首に蛇の鎌首!」など、ナイスな言葉とともに、毛利郁子のことを「蛇グラマー」とも呼んでいる。蛇グラマーの熱演と怪奇な世界を堪能したい。 ( 書き下ろし ) |
※以下のリストから過去の連載記事がご覧いただけます。
| 50音順リスト | [あ行] [か行] [さ行] [た行] [な行] [は行] [ま行] [や行] [ら行] [わ行] |
