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徳川十一代将軍が治める、文化4年。国境の桧山を巡って対立していた南部藩と津軽藩の間で、事件が起こる。山に立てられた南部藩の標識が棄てられ、「津軽藩」になっていたのだ。検地でその事実を見つけた南部藩家老・尾崎富右衛門(武村新)は、現地の津軽藩士に抗議するが、津軽藩は富右衛門を銃で撃ち殺してしまう。ところが、老中にワイロを贈っていた津軽藩は、事件を都合のいいように処置させてしまう。富右衛門の子である秀之助(嵐寛寿郎)は、父の仇を討つため、名前を相馬大作を改め、津軽藩主の馬丁として潜入し、敵討ちに機会を狙うが…。 水戸家指南役平山士竜の師範代を務める剣豪でもある大作は、背筋がピンと伸びたまじめ人間。「卑劣極まる、津軽の非道!」など、セリフも講談の人気者らしい調子だが、それがアラカンにはよく似合う。ただし、あまりにピンとしているために、馬丁仲間からは「あいつは、ただ者とは思えません」とかえって怪しまれてしまうのだった。 殿の馬ら薬を盛ったり、得意の剣で戦ったり、ついには大砲まで自分で作ろうという、執念の復讐劇。短筒を構えた姿はやっぱり、天狗のおじさんに似ているか? 新東宝のアラカンは、低予算の悪条件の中、主役として力を尽くしている。沼田曜一、天知茂、御木本伸介ら新東宝の個性派も集結。 ( 書き下ろし ) |
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