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正義の志士鞍馬天狗(小堀明男)は、二条城から千両箱が運び出されるという不穏な動きを目撃。あやしい山伏を追跡するが、邪魔が入って見失う。その翌日、古井戸から空っぽの千両箱と御金蔵番・手代木(沢村宗之介)の死体が発見される。この裏には、水戸家の御落胤・松平善三郎(土屋嘉男)を担ぎ出して、金を奪おうとする陰謀があったのだ。 鞍馬天狗といえば、嵐寛寿郎の当り役として知られるが、原作者・大仏次郎は「人を斬りすぎ」とアラカン版に不満を抱き、自ら制作に関わって、本作を発表したのであった。よって、雰囲気はかなりシリアス。アラカンが「天狗のおじさん」として親しみを見せたのに対して、小堀天狗は、正義のヒーローに徹しようとしたイメージ。 共演者は吉兵衛の藤原鎌足が渋い盗賊ぶりを見せれば、事件を見守る老武士の志村喬は貫禄を見せる。面白いのは、悪役陣で、最近ではミュージカルなどでもユニークな存在感を出す宝田明が嫌味かつ陰険な二枚目に。黒澤映画でも活躍した土屋嘉男が困ったわがまま殿様に。あやしい山伏のひとり左卜全の最後のセリフはたまらない。また、天狗と知り合う謎の女・おさん(北川弘子)、桂小五郎の恋人幾松(塩沢登代路)の美しさも光る。塩沢登代路が後にあけすけトークおばさま塩沢ときになるとは、とても信じられませんよ! ⇒『新鞍馬天狗 夕立の武士』放送スケジュール ( 書き下ろし ) |
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