• フードコーディネイト:里見陽子(キッチンスタジオ ヨーク)

  • 第1回
    日本の外食の元祖「奈良茶飯」

    『奈良茶飯』とはもともと奈良の東大寺や興福寺の僧たちが食べていたと云うもの。
    明暦の大火(1657年)以降お江戸で様々なスタイルのものがうまれましたが、ここでは日本の外食の元祖とも呼ばれ、井原西鶴も絶賛する『奈良茶飯』のレシピをご紹介しましょう。


作り方
  • 1.下拵えは前日から始めます。
    まず皮付きの干し栗と、小豆をそれぞれ一晩水に浸けます。粟もよく水洗いして一晩水に浸けます。
    当日は、先ず米を洗いザルに上げておきます。大豆は炒って水につけ、薄皮を剥いておきます。
    続いて、一晩中浸けた栗と、小豆を八分どおり煮ます。
    これで下ごしらえは完了です。
  • 2.米ともち米少々、下ごしらえしたその他の具在を全てお釜に入れ、そこに塩、だし汁、酒、煎茶を足します。
    全ての材料を入れた所でよくかき混ぜて炊き上げます。
    煎茶を入れる事がポイント。こうすることで風味が増し、美味しく炊きあがるのです。
  • 3.炊きあげてから10分ほど蒸らして出来上がり。
    これに、奈良漬けと豆腐汁を添えて出せば、お江戸で大人気だった『奈良茶飯』の出来上がり。

材料(4人前)

  • 米 0.5合
  • もち米 少々
  • 干し栗 0.5合
  • 水でふやかした状態の大豆と小豆、粟を0.5合ずつ
  • 酒 0.5合
  • 塩または醤油 小さじ1
  • 昆布 1かけ
  • だし汁 適量
  • お茶 適量


ページトップへ戻る