ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2014年06月06日

「蛇姫様」
ここ一番の時には、なぎさの幽霊も助太刀に!?
イケメン旅役者千太郎を片岡孝夫(現仁左衛門)が熱演

(へびひめさま ) 出演者:片岡孝夫(現・片岡仁左衛門)/古手川祐子/片平なぎさ/野川由美子/若林豪/山形勲 ほか 981

掲載2014年06月06日

野州の三万石鳥山藩では、藩主が江戸出府中なのをいいことに、国家老の佐伯(山形勲)が、実権を握り、不穏な空気が漂っていた。佐伯の横暴をおさえようとした琴姫(古手川祐子)は、さまざまな妨害をされてしまう。姫を助けようと動いた腰元のすが(片平なぎさ)は、剣の達人の兄千太郎(片岡孝夫 現仁左衛門)に相談するが、佐伯のために殺されてしまう。ところが、すが殺害の疑いが琴姫にかかり、「蛇姫」「侍女殺し」などと悪評がたってしまう。さらに琴姫に強引に京極家に輿入れさせようとの動きも出始めた。妹の仇を討つ決意をした千太郎は、旅一座のおしま(野川由美子)の仲間となり、城に乗り込むが…。

 原作は川口松太郎の代表作。映画版では、長谷川一夫、市川雷蔵と天下の二枚目が演じてきた千太郎を、歌舞伎界のイケメン片岡孝夫が颯爽と演じている。城でおしまとふたり踊りを披露する千太郎は、惚れほれするほど美しい。扇の影からちらりと姫を見つめる千太郎。彼に恋するおしまは「あたし、妬かない!」と必死に耐える。気風がよくてかわいい女を演じる野川は、一番イキイキしてみえる。クライマックス、嵐の中の立ち回りはすさまじい勢いだが、それよりすさまじいのは、ここ一番でおすがの影が現れること!? 蛇も出現し、怪異現象も助太刀する意外な展開。締めくくる古手川姫も凛とした姿も印象的。

掲載2014年05月23日

「薔薇大名」
池広一夫監督のデビューを祝い雷蔵チラリ出演。
「金さん」の陣出達朗原作のショートピクチャー

(ばらだいみょう ) 出演者:小林勝彦(二役)/市川雷蔵/浦路洋子/宮川和子/三田登喜子/島田竜三/丸凡太 ほか 1960

掲載2014年05月23日

奇術師雲竜斎一座の月太郎(小林勝彦)は、ある晩、数名の武士に屋敷へと連れ去られた。その裏には、奥州棚倉藩で密かに進行している次席家老大倉伝左ヱ門(嵐三右ヱ門)による藩主毒殺計画、お家乗っ取りの恐ろしい陰謀があったのだった。毒で弱る殿を助けるはずの若殿様左馬之助(小林二役)は、江戸に向かったまま消息不明。左馬之助と瓜二つの月太郎を連れて行ったのは、大倉一派と戦う国家老配下の者たちであった。しかし、月太郎には、左馬之助の腕にあるはずの薔薇の形のアザはなかった。事情を知った月太郎は、恋人のお小夜(浦路洋子)に「奥州へ行く」と決心を伝えるが…。

 60年当時多く制作された一時間程度のショートピクチャーで、原作は「遠山の金さん」「伝七捕物帳」などで知られる陣出達朗。監督は、本作がデビューとなる池広一夫。市川雷蔵が、監督のデビューを祝って、町人役でワンカット出演している。池広監督は、後の1964年「眠狂四郎女妖剣」で、初めて円月殺法にストロボ撮影を用いて話題になった。雷蔵との信頼関係は厚く、「ひとり狼」など傑作も生まれている。ペリーも取材経験があるが、「土曜ワイド劇場」の「終着駅シリーズ」「家政婦は見た」などテレビでも活躍する監督は、実に話題豊富でアイデアマン。常に斬新な作品作りに挑むパワフルなベテランである。

掲載2014年05月02日

「八州犯科帳」
緒形拳×林与一、あのコンビが侍姿で登場。
無法者と対決する八州廻りの活躍を描く

(はっしゅうはんかちょう ) 出演者:緒形拳/林与一/真木洋子/赤座美代子/清水彰/住吉正博/串田和美 ほか 1974

掲載2014年05月02日

天領、大名領、寺社領などが入り組み、無宿人や浪人など、あぶれ者たちの流れ先となっている関八州(上野、下野、常陸、上総、下総、相模、安房、武蔵)の犯罪取り締まりを担当する関東取締出役は、民衆から、八州廻りと呼ばれていた。出張ばかりの仕事をこなす、この物語の主人公は、小山田左近(緒形拳)と浅野新兵衛(林与一)。お気づきの方も多いはず。緒形・林のコンビといえば、「必殺仕掛人」で、人気を博したふたり。しかも、この「八州犯科帳」は、必殺シリーズのライバルとして視聴率争いで激突した「木枯し紋次郎」のオンエア枠。原作、笹沢佐保。ナレーター、芥川隆行。さらに紋次郎を演じた中村敦夫も出演しているという、74年の放送当時の時代劇界注目のシリーズであった。タイトルが「小舟に掉さす女」「涙を棄てた女」「忘れな草に泣く女」と女が出てくるのも特徴。脚本には、「紋次郎」で多彩な悪女を描き続けた服部佳、黒澤映画で知られる菊島隆三など、手練れが揃う。

 家族思いで人間味のある左近と生真面目男の林与一。左近は、第一話から家族が事件に巻き込まれ、大変な目にあう。また、凶悪な賊の意外な正体が、新兵衛を苦悩させることも…。下級の身分である八州廻りの仕事の大変さ、悲哀が各所に描かれる。侍姿で家族思いという役柄は、緒形のドラマ作品には珍しいが、馬に殺陣にと大活躍するのも見どころ。

掲載2014年02月14日

「花のお江戸のすごい奴」
若林豪の90分連続ドラマはタイトル通りすごいやつ!
苦み走った本人が歌う主題歌にもメロメロ。

(はなのおえどのすごいやつ ) 出演者:若林豪/野川由美子/大山克巳/長谷川待子/辰巳柳太郎/島田正吾 ほか 1969

掲載2014年02月14日

フジテレビと東映(脚本のメインライターは、「新選組血風録」などで知られる結束信二、監督は河野寿一など)、新国劇がタッグを組んで、90分の連続時代劇という画期的なドラマとして世に送り出したのが、本作。主演は、新国劇で売り出し中の若林豪。若林といえば、三船敏郎と共演したウエスタン風の「人魚亭異聞無法外街の素浪人」、萬屋錦之介と共演した「破れ奉行」など、多彩な時代劇、また「Gメン’75」などでも活躍。近年は、二時間ドラマの女王山村美紗作品の「狩矢警部」でもすっかりおなじみ。着流しも似合うが、トレンチコートもバッチリという永遠の二枚目だ。

 本作品の主人公の夢のだんなこと、剣夢十郎(若林)は、長屋暮らしで野心もないが、その男っぷりで、芸者の小せん(野川由美子)、仕立て屋の娘おけい(姿美千子)、居酒屋女将おりん(長谷川待子)らにもモテモテ。悪いやつらを容赦なく退治する。まさに痛快作品だが、夢十郎の周囲には、剣術道場の先生(辰巳柳太郎)、鳶の頭(島田正吾)、大工(大山克巳)など新国劇の重鎮が顔を揃え、「待ってました!」と声をかけたくなる見事な時代劇の世界を見せてくれる。♪夢のだんながねえ!~と掛け声も調子のいい主題歌も、若林が自ら歌い、意外に明るいトーンの声を聴けばメロメロ。第一話「まぼろしの花嫁」には里見浩太朗、第五話には夏八木勲とゲストも豪華。 

掲載2014年02月07日

「フルーティー侍」
リアルな時代劇描写なのに出てくるのは果物頭の侍!
シュール&ユーモア、海外でも受賞歴多数の短編アニメ

(ふるーてぃーざむらい) 2013

掲載2014年02月07日

シャイーン!時代劇ではおなじみの緊迫感あふれる尺八の音色とともに、ヒューッと風が吹き抜ける深い夜の道をひとり行く侍。ただものではない雰囲気だが、その頭は、なんと赤いリンゴ! そう、ここは果物の国。そこに集まる謎の剣士たちが、決死の戦いを繰り広げているのである。決闘の場に到着した赤林檎侍を待ち受けていたのは、宿敵・青林檎侍。カキンカキンと刀を合わせ、振りかざした赤林檎侍の刀を、青林檎侍は、真剣白刃どりの覚悟を見せる!?

 時代劇のアニメは数々あれど、まさかの果物ワールドでの対決。制作したのは、福岡のCGアニメーションスタジオ「ハッピープロジェクト」驚くのは、陰影のあるキャラクターと、スピーディーな殺陣、風の揺らぎや人物の苦悶などを言葉を使わずに表現するリアルな描写力だ。SEも、犬の鳴き声、三味線、戸の開け閉めなど、ていねいに使われ、三分弱の中に、濃密なムードを醸し出す。東京アニメアワード2011優秀賞はじめ、国内外でも高く評価されている。キャラクターとしては、赤林檎侍をつけ狙うのに、なぜか間抜けな展開となってしまう甘栗侍、実芭蕉(バナナ)侍、やさぐれた鳳梨(パイナップル)侍、アボカド、ココナッツなど個性派が次々登場。ペリー個人は、剣は強いのに嫁には弱い青林檎侍の私生活描写から目が離せなかった。

掲載2014年01月10日

舞台「真田十勇士」
上川隆也幸村が里見浩太朗家康を狙う!
あっと驚く結末にも注目。ヒントは「負けて勝つ」

(ぶたい「さなだじゅうゆうし」 ) 出演者:上川隆也/里見浩太朗/柳下大/倉科カナ/賀来千香子/葛山信吾/山口馬木也/松田賢二/渡部秀/相馬圭祐 2013

掲載2014年01月10日

戦国末期、強大な力で豊臣方を滅ぼそうとする徳川勢に挑み続けた武将真田幸村と彼を慕う十勇士たち。そのダイナミックなストーリーを、劇団☆新感線の座付作家中島かずきが脚色。幸村に上川隆也、猿飛佐助に柳下大、霧隠才蔵に葛山信吾、由利鎌之助に松田賢二、彼らの前に立ちふさがる服部半蔵に山口馬木也、そして徳川家康に里見浩太朗という豪華キャストで舞台化が実現した。

すごいのは恐ろしいほどの傾斜のある舞台装置!まるで滝のような傾斜は、時の流れを表現したものだという。そして、結末には「時空を超えたあっと驚く仕掛け」が用意され、里見は「そこにほれ込んで仕事を引き受けた」という。ペリーもこの作品を舞台稽古から取材。さすがに結末は予想できず「そう来たか!」とびっくりした。(中島かずき曰く、結末のヒントは『負けて勝つ』…って何?)ペリーのインタビューに上川は「実は幸村は、大坂の陣まではまったく無名の人物。ここで名を上げなければ、まったく歴史に名前も残らなかった。それだけに信じる豊臣家のため、必死に戦う。一瞬の輝きのために生きた。ここに侍の生き様を感じます。この作品の幸村は、悩んだり迷ったりもする。人間臭さも魅力ですね」と語った。ちなみに上川は主題歌を歌う中島みゆきの大ファン。楽屋に挨拶に行き、言葉が出なかったという。その主題歌にも泣ける。 

掲載2013年12月27日

忠臣蔵47時間連続放送!「堀部安兵衛」
池波正太郎原作。小澤征悦が「忠臣蔵」の剣豪役に
ミュージカルで活躍する新妻聖子も殺陣に挑戦。

(ほりべやすべえ) 出演者:小澤征悦/宇梶剛士/松尾れい子/新妻聖子/中村梅雀/伊武雅刀/北村和夫/松方弘樹/早乙女太一 ほか 2007

掲載2013年12月27日

大河ドラマ「峠の群像」の磯部勉はじめ、木村拓哉、内野聖陽など多くの俳優が演じてきた「忠臣蔵」の剣豪・堀部安兵衛を小澤征悦が演じる。始まりは越後新発田。十四歳の中山安兵衛(早乙女太一)の父(勝野洋)は無実の罪で切腹。安兵衛(小澤)は、江戸に出て旗本の家に奉公が決まったものの、剣客中津川(宇梶剛士)の策により失職。初恋の女(松尾れい子)にも陥れられたと知り、失意の中、ふたりを追う。池波正太郎作品らしく、安兵衛と心を通わせる女剣士も登場。ミュージカルで活躍する新妻聖子が殺陣に初挑戦。「木刀が重く、家で稽古しては壁に傷をつけた」と言いながらも、奮闘を見せる。

 大晦日は、四十七士にちなんで「忠臣蔵」47時間連続放送!多くの人に愛される「忠臣蔵」だが、ペリーは先日、上杉謙信公家臣柿崎景家のご子孫である柿崎明二さんとある番組でご一緒し、うっかりと「柿崎さんは、『忠臣蔵』は(志士の)不法侵入とおっしゃいますが…」と発言してしまった。柿崎さんに「私はそのような発言はしていませんよね。訂正してくださいね」と話された。確かにこれは私の過ち。上杉家は吉良家縁の家柄。今もご子孫は、事件に深い思いを抱いているのだと改めて教えられた。その気持ちで「忠臣蔵」ドラマを見ると、事件の重さもひとしお伝わる。大みそか、じっくりとご覧ください。

掲載2013年12月06日

「宝引の辰捕者帳」
小林薫・小林桂樹、名優W小林の一話完結時代劇
若き日の西島秀俊も幕末の江戸を走る!

(ほうびきのたつとりものちょう ) 出演者:小林薫/萬田久子/小林桂樹/西島秀俊/小林恵/石倉三郎/とよた真帆/渡辺いっけい/増田由起夫 ほか 1995

掲載2013年12月06日

幕末の江戸。副業で細縄の先に景品をつけたくじ引きづくりをしている十手持ちの辰(小林薫)は、妻のお柳(萬田久子)と娘のお景(小林恵)、父の鉄五郎(小林桂樹)と暮らしている。事件が起きれば、子分の算治(西島秀俊)、松吉(増田由起夫)と走り回り、ライバル親分男十郎(石倉三郎)の動きも気になる。

 事件は、「蒼い瞳の誘惑」、「南蛮うどん」「メキシコ・ダラ」など、不穏な幕末の空気を感じさせる内容も多い。毒殺、偽装、アリバイ、連続殺人、さまざまなトリックと、人間模様が描かれる。ゲストには、京本政樹、段田安則、長門裕之、岡まゆみ、姿晴香、篠井英介、原田貴和子らが登場。手品シーンには本物のマジシャンも参加している。

天才肌というよりは、事実をじっくり考えながら探索を進めるタイプの辰は、人間味のある親分。近年、NHKの朝ドラマ「カーネーション」などでも破天荒なおやじ役を見せている小林薫の貴重な連続時代劇主演作となった。女房のお柳を演じる萬田久子は、持ち前の明るさを出し、家を支える女のたくましさを表現。衝撃的だったのは、名優小林桂樹の鉄五郎。ある事件で危機一髪となったとき、「今しか言えないから」と息子の辰に驚くべき告白を!まさかの父の言葉に困惑する辰の姿が面白い。原作は泡坂妻夫。シリアスな事件の中にホームドラマの楽しさもにじむ捕「者」帳。

掲載2013年08月30日

「へうげもの」
信長、光秀、秀吉、戦国武将コレクター選手権!?
天下の数寄者・古田左介(織部)の突撃人生

(ひょうげもの) 出演者:(声の出演)大倉孝二/小山力也/江原正士/田中信夫/田中秀幸/鶴見辰吾 ほか 2011

掲載2013年08月30日

戦国時代といえば、武将たちの熱き戦いが定番だが、そこに「伝統文化」という新しい切り口で挑んだ意欲作。山田芳裕のマンガは、週刊モーニングで連載開始したころから、注目を集め、NHKでアニメ化された。

 織田信長が全国に名をとどろかせていたころ、変わり者の武将・古田左介は、茶の湯と、茶道具などに心を奪われていた。信長も明智光秀も、俗っぽい豊臣秀吉も、名のある名器には大金をつぎ込んでいる。出世もしたいが、物欲も抑えがたい左介は、周囲の武将たちの動きに目を光らせる。やがて、本能寺の変が起き、左介も、茶道の師匠・千利休の運命も大きく変わることになる。

 「オレの大金時殿もそびえたつ」など、下ネタも発しながら、ギラギラぶりを見せる左介、耳が超長い千利休、権力を握って不気味な冷徹ぶりを見せる秀吉など、アニメだけに、思いっきり濃いめ描写のキャラクターが面白い。中でも、強烈だったのは、後半登場する伊達政宗。独眼竜の異名をとる政宗は、トレードマークのアイパッチに「D」の頭文字が。教養高い高山右近に「龍のことを南蛮の言葉でドラゴンと言います…」などと言われて、上機嫌。秀吉に呼び出され、成敗覚悟で白装束に身を包んだ政宗のフンドシにも大きな「D」が! 個性あふれる武将たちの数寄者人生。たっぷりと堪能できる。

掲載2013年08月23日

「化け猫御用だ」
時代劇の名監督と市川雷蔵の友情の記念作
昭和映画界の「SP」の意味って?

(ばけねこごようだ ) 出演者:梅若正二/市川雷蔵/近藤美恵子/大和七海路/橘公子/中田ダイマル/中田ラケット ほか 1958

掲載2013年08月23日

江戸で頻発する「白猫盗難事件」。茶屋女おくみ(楠トシエ)が可愛がっていた猫も盗まれ、町で騒ぎに。腰元風の美女(近藤美恵子)がかかわっているらしいとわかり、目明しの鶴吉(中田ラケット)と子分の亀三(中田ダイマル)は、追跡したものの土屋家屋敷付近で見失う。土屋家では、若君・竹丸暗殺の陰謀が進んでおり、腰元の波路が、毒見に白猫を使っていたとわかる。しかし、黒装束の集団が竹丸を誘拐。一方、土屋家の奥方の様子がおかしくなり…。疑惑は、土屋家当主の弟・土屋仙之助(梅若正二)にかけられる。

 化け猫の怪奇風味を取り入れたコメディ捕物帳。1958年年末に公開された、短時間映画SP(ショートピクチャー)で、「必殺シリーズ」「斬り抜ける」など多くの時代劇を撮った大映の田中徳三の監督デビュー作。ペリーは、田中監督のご自宅でインタビューしたことがあった。1948年に大映京都撮影所に入った監督は、助監督として走り回っていたころ、新人の市川雷蔵に、撮影所を案内して回ったという。そのときの親切を忘れなかった雷蔵は、監督のデビュー作にはぜひ出たいと、夜回りの役でちょっぴり出演。すでにスターとなっていた雷蔵を無断で出演させ、会社の「上層部ににらまれたよ」と監督は笑っていた。後に雷蔵の「眠狂四郎」第一作を手掛け、監督と雷蔵の縁は、亡くなるまで続いたのだった。

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。