|
寛正5年の秋。鹿苑寺金閣での夜能の席で富子(三田佳子)は夫・足利義政(市川團十郎)から「将軍職を退こうと思う」と打ち明けられる。だが富子には子もなく、まだ未練があった。そんな富子の夢の中に浮かぶ、忘れ去った遠い昔の記憶……。恋に憧れる少女時代の富子(松たか子)は、毎夜、橋の上で美しい貴公子に出会う夢を見ていた。その貴公子・足利義政と京の五条の橋の上でついに出会い、二人は障害を乗り越えて夫婦となった。将軍職を退く決意を固めた義政は弟の義視(佐野史郎)に職を譲ろうとするが、富子は男児・義尚を出産。それと共に幕府の中には、管領・細川勝元(野村萬斎)をはじめとする義視を次期将軍へ推す動きも見られるようになる。それが仕組まれたことだと知った富子は次第に義政と不仲になっていき、後継を巡っての確執が重なり、ついに応仁の乱の火ぶたが切って落とされた。これから繰り広げられる世にも恐ろしい地獄絵巻と全ての忌まわしい争いごとは、あの夜の義政公の一言からはじまったのだ……。 |