1972年1月1日、当時は深夜枠といわれた午後10時30分、のちに時代劇史にその名を刻むことになる伝説の時代劇がスタートした。木枯しの音とともに、画面いっぱいに「市川崑劇場」の文字。どこかの賭場が賭場荒らしに遭っている。
「旅人さん、同業のよしみだ。助っ人を頼みます」「あっしは、面倒なことには関わりを持ちたくねぇんで」長い楊枝をくわえ、賭場の階段を降りていく渡世人。見守る博徒に仲間が耳打ちする。呆然と突っ立った博徒が呟いた・・・「あいつが木枯し紋次郎」。そして、上條恒彦の歌う「だれかが風の中で」が流れる中、ストップモーションを多用したオープニングが始まる―――。当時、この第一話の導入部分の映像で、お茶の間の視聴者は度肝を抜かれ、熱狂的に迎え入れられた。話数を重ねるたびに上昇した視聴率は30%を超え、社会現象を巻き起こすほどの超人気時代劇となったのだ。
そんなテレビ時代劇の名作「木枯し紋次郎」がハイビジョンとなってお茶の間に登場する!ネガフィルムからハイビジョンテレシネをし、カラー補正やパラ消し・・・など、一話あたり約50〜60時間という膨大な時間と手間をかけて制作された高画質のハイビジョンマスターで「木枯し紋次郎」をご堪能していただきたい。
それまでの股旅モノ、例えば“清水次郎長”などに代表するような義理人情の渡世を粋でいなせな旅人が渡り歩く・・・といったヒーロー像を徹底的に打ち壊し登場したのが、リアリティを追求した“紋次郎”というキャラクターだった。
本作で紋次郎を演じたのは、当時、無名の新人だった中村敦夫。彼の陰影に富んだキャラクター作りは素晴らしく、決してスーパーマンではない男のドロ臭い部分が、彼の演技によって映しだされた。本作で、中村敦夫の人気は決定的なものとなり、紋次郎の名前を不動のものとした。そして、「市川崑劇場」と自身の名前をタイトルに冠したとおり、名匠・市川崑の斬新かつ丁寧な番組作りが本作を名作たらしめた。ロケーションを生かした旅烏としての紋次郎のイメージ、精密な時代考証、ストップモーションを多用した様式美と、泥沼の中でのリアリティを求めた殺陣・・・など、この番組ならではの魅力をあげればきりがない。
しかし、「木枯し紋次郎」の一番の魅力とは何か?リアルな殺陣やアクション、市川崑の斬新な演出もそうだが、最大の魅力はその生き方ではないだろうか。日頃、社会の様々なしがらみの中で生き、しがらみから逃れられない私たちにとって、自分の力だけで生きていこうとする紋次郎の生き方に、どこか自由と憧れのようなものを感じたのではないだろうか。そして、「あっしには関わりのねえことでござんす・・・」と言いつつ、義理を通すため、結局はしがらみに縛られながら、他人に関わって事件を解決していくことになる紋次郎の行動に、時代を超えて共感をおぼえるのだろう。
今回は、主演の中村敦夫のインタビューを中心に「木枯し紋次郎」の魅力に迫る特別番組もあわせてお送りする。 当時、夢中でご覧になった方も初めてご覧になる方も、ハイビジョンの美しい映像で甦った時代劇史上に残る名作「木枯し紋次郎」をじっくり鑑賞してほしい。
- スカパー!HDチューナーをお持ちの方全員:ch190「スカチャンHD190」でご視聴になれます。
- スカパー!e2で当チャンネル、或はe2基本パックにご契約の方:ch800「スカチャンHD800」でご視聴になれます。
(ハイビジョン画質でご覧になるには「ハイビジョン対応テレビ」が必要となります。)
「木枯し紋次郎」のテレビシリーズは全部で18話。1話あたり50〜60時間
をかけて職人が一つ一つ綺麗にしたのがハイビジョンマスター。
職人の腕が光るハイビジョン版「木枯し紋次郎」をじっくりお楽しみください!
>>もっと知りたいハイビジョンの過程はWEBサライHPで!(9/15掲載)

(C)C.A.L
「木枯し紋次郎」(1972年:全18話)
| 原作 | 笹沢左保 |
|---|---|
| 監督 | 市川崑 |
| 演出 | 市川崑/池広一夫/森一生 ほか |
| 主演 | 中村敦夫 |
| ゲスト | 小川真由美/高橋長英/原田芳雄/藤村志保/藤岡重慶/香山美子/十朱幸代 ほか |
| 主題歌 | 上條恒彦『だれかが風の中で』 |

(C)C.A.L
「続・木枯し紋次郎」(1972〜73年:全20話)※HDマスター
| 原作 | 笹沢左保 |
|---|---|
| 監督 | 市川崑 |
| 演出 | 小野田嘉幹/大洲斉/三隅研次/中村敦夫 ほか |
| 主演 | 中村敦夫 |
| ゲスト | 三益愛子/大原麗子/鰐淵晴子/吉田日出子/太地喜和子/市原悦子/嵐寛寿郎 ほか |
| 主題歌 | 上條恒彦『だれかが風の中で』 |
※「新・木枯し紋次郎」も来春放送予定!
*「HD」という表記は「HDマスター」の略となります。本作品はハイビジョン素材での放送となります。SD放送においても美しい映像をご覧になれますが、ハイビジョン素材本来の高精細画質でお楽しみいただくためには、時代劇専門チャンネルHD(スカパー!HD及び一部ケーブル局にて放送)にご加入のうえ、ハイビジョン対応テレビにてご視聴していただく必要があります。







