ざとういちうみをわたる
座頭市海を渡る
新藤兼人が座頭市シリーズの脚本をはじめて手がけ、池広一夫が三度目の監督を手がけたシリーズ14作目。これまで関東を中心として活躍していた座頭市が瀬戸内海を越えて四国に渡った。山形勲の悪党ぶりもいいが、三島雅夫が演じた庄屋の腹黒さもすばらしい。
あらすじ
これまで不本意ながら斬った人々の菩提を弔うため、市(勝新太郎)は四国に向かう。船中では因縁をつけてきたスリを居合いでこらしめた。四国に着いた市は、馬に乗った栄五郎と名乗る男(井川比佐志)に襲われるが、これを斬り殺す。市が栄五郎の馬に導かれて、辿りついた村の家で、娘(安田道代)に斬りつけらるが、よけずにわざと斬られた。お吉という娘は、栄五郎の妹だった。お吉は後悔して、市の傷の手当てをし、事情を話す。栄五郎は、馬喰稼業のやくざ・藤八(山形勲)に、借金の帳消しを条件に市を斬るよう、けしかけられたのだった。藤八は村の土地を狙っており、栄五郎が邪魔だったのだ。栄五郎からの連絡が途絶えてやって来た藤八は、お吉の後見人を名乗る市を、庄屋の権兵衛(三島雅夫)のところに連れて行った。老獪な権兵衛は、藤八が主張する土地問題を受け流した。次の夜、藤八の家に出向いた市は、藤八の弓と居合いの勝負をして、栄五郎の香典として30両をせしめる。その帰途で、追ってきた藤八の子分たちに襲われるが、これを斬り倒した。村人たちは藤八らの暴力に抗うこともなく、権兵衛にいたっては、藤八と市を戦わせ、市が勝てばもうけもの、という狡い考えだった。ついに藤八一家が村を襲ってくるが、市は孤立無援だった……。
放送スケジュール
時代劇専門チャンネルの一日は、あさ4時から始まります。あさ4:00から翌4:00までを一日としてお届けしております。
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座頭市海を渡る(C) KADOKAWA 1966