もくじ
原作 池波正太郎 「鬼平」「剣客」「梅安」のエッセンスが凝縮された 珠玉の池波作品、ここに映像化。 「鬼平」「剣客」「梅安」 その魅力、ここに結集。 第5回 衛星放送協会オリジナル番組アワードオリジナル番組賞ドラマ番組部門最優秀賞受賞作品 原作 池波正太郎
制作にあたって
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制作にあたって

2010年、時代劇専門チャンネルはスカパー!の協力を得て、圧倒的人気を誇る池波正太郎作品「鬼平犯科帳」の番外編として、オリジナル時代劇「鬼平外伝」シリーズの制作を開始しました。これまで手掛けた四作品は、チャンネル史上最高視聴率を更新するなど、放送を重ねる度に人気は高まり、視聴者の皆さまから熱いご支持をいただいてまいりました。

また、シリーズ第三作となる「正月四日の客」が「ギャラクシー賞奨励賞」「衛星放送協会オリジナル番組アワードオリジナル番組賞ドラマ番組部門最優秀賞」を受賞するなど、有識者や放送関係者の方々からも高い評価をいただきました。そして2014年春、テレビ史上初めて〝池波〟という冠をいただき、「鬼平犯科帳」などの代表作から、オリジナル番組までを放送する特別企画「池波正太郎劇場」がスタートしました。

同時に、これまでの「鬼平外伝」シリーズとは異なる、新たな時代劇に挑戦すべく、取り組んだのが本作「闇の狩人」。池波正太郎作品の中でも知る人ぞ知る名作を題材に、前後篇の二部構成、三時間に迫るオリジナル長篇ドラマを制作しました。

原作となる『闇の狩人』(新潮文庫刊)は、池波正太郎が『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズを連載する最も脂ののった時期に執筆され、それぞれの作品のエッセンスと魅力が凝縮された、池波作品の集大成と評されている長篇です。

盗賊・雲津の弥平次、記憶を失った侍・谷川弥太郎、香具師の元締・五名の清右衛門。三人の運命が江戸の暗黒街を舞台に複雑に絡み合う物語は、『鬼平犯科帳』そして私たちが「鬼平外伝」シリーズで描いてきた〝盗賊の世界〟と、『仕掛人・藤枝梅安』で描かれる〝仕掛人の世界〟、さらには『剣客商売』で描かれる〝侍の世界〟が巧みに融合する、まさに池波ワールドの真骨頂。

池波正太郎が愛したフランスの名優、ジャン・ギャバンが主演したフィルム・ノワール映画や、奇しくも『闇の狩人』の発表(1972年11月)と同じ年に公開された映画「ゴッドファーザー」をはじめとする一連の暗黒街を舞台にしたハリウッドの名作をも彷彿とさせる本作。「鬼平外伝」シリーズとはまた顔色の異なる、大人のための新たな娯楽作品に仕上がりました。

主演は、「鬼平外伝」シリーズ第一作「鬼平外伝 夜兎の角右衛門」で主人公を熱演、鮮烈な印象を残した俳優、中村梅雀。共演には、年齢を重ねるごとに魅力を増し、理想の女性として男女を問わず高い人気を誇る女優、風吹ジュン。存在感のある演技で、日本の映画、ドラマ界に欠かせない名優、津川雅彦。さらには、これからの時代劇界を担う逸材と注目される若手実力派、福士誠治を迎えました。

制作は、「鬼平外伝 老盗流転」に引き続き、名匠・石原興、脚本・金子成人をはじめ、京都で長年にわたって時代劇を作り続けてきた松竹撮影所の職人たちが再集結。魅力的なオールスターキャスト&スタッフにより、池波正太郎の世界を、時間を感じさせない圧倒的なテンポと、迫力の映像美でお届けします。

魅力あふれる時代劇の新作を、時代劇を愛する皆さまのもとへ― 私たちは時代劇の専門チャンネルとして、これからも新しいチャレンジと、時代劇文化の継承に努めてまいります。

あらすじ
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あらすじ

釜塚の金右衛門一党の盗賊・雲津の弥平次は、上州と越後境の湯治場で、崖下に倒れていた一人の侍を助ける。その若者は何者かに襲われ深い傷を負い、すべての記憶を失っていた。女房のしまと共に、男を介抱した弥平次は、自分の名から一文字とって「谷川弥太郎」と名づけ、一期一会と別れていく。

数年後、江戸―
首領亡き後、一党の跡目争いに巻きこまれていた弥平次は、ある夜偶然、弥太郎が人を斬る姿を目撃する。依然として記憶が戻らない弥太郎は、香具師の元締・五名の清右衛門に拾われ、仕掛人となっていた。彼の身を案じた弥平次は、清右衛門のもとから助け出そうと決意する。一方、弥太郎は仕掛けた相手から「笹尾平三郎」という名で呼ばれ、激しく動揺する。

それが自分の名前なのか、自分はいったい何者なのか―

弥平次への恩と清右衛門への義理の狭間に揺れ、苦悩しながらも手を血で染め続ける弥太郎。
盗人仲間に自らの命を狙われながらも弥太郎を守ろうとし、弥太郎の失われた過去を追って立ち回る弥平次。

江戸の闇で絡みあう、男たち、女たちの運命は—

キャスト

  • 雲津の弥平次
  • 谷川弥太郎
  • 五名の清右衛門
  • おしま
  • おみち
  • 土原の新兵衛
  • お吉
  • 伊藤又右衛門
  • 釜塚の金右衛門
  • お浜
  • 政七

スタッフ

監督 石原興監督 石原興1940年、京都府出身。京都映画撮影所に入社後、撮影助手を経て、65年に「かあちゃん結婚しろよ」(テレビ朝日系)でカメラマンとしてデビュー。代表作品は、シリーズ第一作より手掛けている「必殺シリーズ」。独特の陰影を持つ斬新な映像が高い評価を受けた。シリーズ後期からは監督として携わり、現在は監督業を中心に活躍中。2014年には「鬼平外伝老盗流転」も手掛けた。

脚本 金子成人1949年、長崎県出身。倉本聰に師事し、72年「おはよう」(TBS系)でデビュー。79年「死にたがる子」(NHK)で放送文化基金賞を受賞。以降「向田邦子新春シリーズ」(TBS系)等、数々の人気ドラマ、時代劇を手掛ける。池波作品「鬼平犯科帳」「剣客商売」(以上フジテレビ系)、「鬼平外伝」シリーズ四作も担当。

音楽 遠藤浩二1964年生まれ。SOUNDKID’S代表。ジャズ・ギターを学び、21歳で廣木光一氏に師事。既製のスタイルにとらわれず、様々な音楽をクリエイトする。主な代表作品は、映画「皆月」(おおさか映画祭音楽賞)「ゼブラーマン」「着信アリ」「十三人の刺客」「藁の楯」など。「鬼平外伝」シリーズ四作も担当。

原作 池波正太郎1923年~90年、東京都出身。戦後、都庁に勤務するかたわら新国劇のために、「鈍牛」「檻の中」「渡辺崋山」「剣豪画家」などの戯曲を執筆し、「新国劇の座付作者」といわれるほどに、劇団との関係を深めていく。49年より、長谷川伸に本格的に師事し、劇作と並行して小説の執筆を続け、60年「錯乱」で直木賞を受賞。77年には、「鬼平犯科帳」(1967年~89年「オール讀物」文藝春秋)、「剣客商売」(1972年~89年「小説新潮」新潮社)、「仕掛人・藤枝梅安」(1972年~90年「小説現代」講談社)などの連作時代小説を中心とした作家活動に対して吉川英治文学賞が贈られた。88年、菊池寛賞を受賞。没後、「完本池波正太郎大成」(全30巻・別巻1講談社)が刊行された。普遍的な〝人の営み〟を描いた作品の数々は、没後24年を経た今なお、多くの人々を魅了し続けている。

原作誕生の背景

闇の狩人 新潮文庫刊

 無類の映画好きとして知られる池波正太郎は、1940~50年代に流行した「フィルム・ノワール(暗黒映画)」というムーブメントを、時代小説に取り込むという新たな試みを実践、数多くの作品を遺しました。本ドラマの原作「闇の狩人」(新潮文庫刊)も、盗賊と仕掛人を主人公とした、いわゆる〝闇もの〟と称される作品群のひとつです。

 今でこそ一般的となっている〝仕掛人〟という言葉は、池波正太郎が生み出した造語です。闇社会で暗躍する〝殺し屋〟の存在を、時代小説にふさわしい言葉で定着させることは容易ではなく、「闇の狩人」の数ヶ月前に執筆が始まった、同じ〝闇もの〟の「仕掛人・藤枝梅安」で初めて「人に依頼されて殺しを請け負う殺し屋を〝仕掛人〟と呼ぶ」と説明しています。

 物語は、記憶を失くした侍・谷川弥太郎を中心に、盗賊・雲津の弥平次と、香具師の元締・五名の清右衛門の三人の人生が江戸の闇社会の中で交錯する様、さらには弥太郎の失われた記憶、過去のいきさつが軸となって展開されます。ここで注目したいのは、闇社会のいざこざも、大名家の御家騒動も、同じ次元の視点で描かれている点です。それはすなわち、盗賊も町人も、大名や武士たちも「みな同じ人間である」という発想を土台としており、これこそが池波正太郎の描く〝闇もの〟の源であると言えるのではないでしょうか。

向島・船着場付近 弥太郎、弥平次を仕掛けることを知らずに対峙する。
弥太郎、土岐家の刺客に襲われる。
弥平次、五郎山の伴助を襲撃。
弥太郎、弥平次、清右衛門がついに対峙。

闇の狩人マップ

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