主演 北大路欣也さんコメント動画
藤沢周平の傑作長篇小説を原作に、老境の人間模様を温かな視点で描くオリジナル時代劇シリーズ『三屋清左衛門残日録』。BSフジとのタッグによる「登場篇」「完結篇」「三十年ぶりの再会」、時代劇パートナーズとともに制作した第4作「新たなしあわせ」と多くのお客様に好評を博してきました。そして今回、第5作「陽のあたる道」につづき、ケーブルテレビ最大手のJ:COMとタッグを組み、藤沢周平による傑作短篇「闇の顔」(新潮文庫『時雨のあと』所収)・「桃の木の下で」(新潮文庫『神隠し』所収)と『三屋清左衛門残日録』の世界を融合させた第6作が誕生!
2016年の第1作から6作にわたり主人公の三屋清左衛門を演じるのは北大路欣也。清左衛門を自身の理想であり憧れの人物と語り、本シリーズが代表作の一つとなりました。
また、清左衛門を支える心優しい息子の妻には優香、清左衛門を慕う小料理屋「涌井」の女将には麻生祐未、そして、気の置けない親友には伊東四朗とお馴染みのキャスト陣に加え、小野寺昭、伊吹吾郎などベテラン俳優がわきを固め、いぶし銀の演技がドラマの感動を一層深めています。
巡りゆく季節の中で、変わらない人の想いを鮮烈に描き出してきた、「三屋清左衛門残日録」シリーズ。本作は、己の矜持をかけて正義を貫いた者に訪れる悲劇、そしてその悲劇を目の当たりにした清左衛門が、葛藤しながらも事件解決に挑む姿を描いています。「残日録」にまた新たな一頁が綴られます。
孫の成長に喜びを感じながら、平穏な日々を送っていた清左衛門。
ある日、墓地へ向かう葬列に一人の百姓が割って入り暴挙に出るのを目にする。その百姓は、20年前、清左衛門の前で殿へ何事かを直訴しようとしたものの事ならず、武士をやめた赤松東兵衛の姿だった。さらにその葬列の亡骸が、大関助太夫の養子となっていた赤松の実子であり、数日前に城内で起きた刃傷沙汰で斬殺されたことを知る。
事件が不自然な形で片付けられようとしていることを不審に思った清左衛門が、20年前の一件との関わりを調べようと動き出した矢先、新たな悲劇が起きて…。
不条理な死の連鎖に憤怒する清左衛門が、盟友・佐伯熊太や息子の妻・里江の幼なじみでもある青年剣士・鶴谷亥八郎の助力を得ながら悪の根源を暴くために奔走。
やがて明らかになる闇の正体とは―。
「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シ―」
日本映画放送株式会社 常務執行役員。「日本映画専門チャンネル」「時代劇専門チャンネル」の開局(1998年)から編成、企画を担当。
2011年から時代劇専門チャンネルのオリジナル時代劇として、「鬼平外伝」シリーズ、「藤沢周平 新ドラマシリーズ」など全23作品を企画、プロデューサーを務める。
主な劇場映画として2010年「最後の忠臣蔵」(杉田成道作品)、「LIAR GAME The Final Stage」(松山博昭作品)、2016年「リップヴァンウィンクルの花嫁」(岩井俊二作品)、2017年「海辺のリア」(小林政広作品)、2020年「8日で死んだ怪獣の12日の物語」(岩井俊二作品)、2022年「Ribbon」(のん作品)、さらに2022年連続ドラマ「おいハンサム!!」(山口雅俊作品)など。23年以降、劇場公開予定作品として、池波正太郎原作「仕掛人・藤枝梅安」「鬼平犯科帳」のエグゼクティブ・プロデューサーを担当。
1927年、山形県東田川郡黄金村(現鶴岡市)出身。山形師範学校(現山形大学)で文芸に親しみ、教員を経て、新聞記者時代に小説を書き始める。71年『溟い海』で第38回「オール讀物」新人賞、73年『暗殺の年輪』で第69回直木賞を受賞。この後に本格的な作家生活に入り、武家もの、市井もの、実在の人物を題材とした歴史小説など、多彩なジャンルで秀作を発表。江戸の人々の哀歓とぬくもりを緻密かつ抒情的に描き出し、『たそがれ清兵衛』『蟬しぐれ』『橋ものがたり』『三屋清左衛門残日録』ほか、文学史に残る名作を生み続けた。86年に『白き瓶 小説 長塚節』で吉川英治文学賞、89年に菊池寛賞、94年に朝日賞、東京都文化賞を受賞。95年紫綬褒章受章。97年1月逝去。22年『小説の周辺』で“中国の直木賞”とも言われる魯迅文学賞の翻訳文学部門を受賞。没後25年を迎えてなお国内外から注目を集めている。
『三屋清左衛門残日録』(文春文庫刊)
『別册 文藝春秋』一七二号から一八六号にわたって連載された連作長篇時代小説。東北のある小藩を舞台として、隠居生活に入った、前藩主の用人・三屋清左衛門が様々な事件に立ち向かう。老いゆく日々の出来事と胸の内を、深い味わいで描いた傑作。
「闇の顔」(新潮文庫『時雨のあと』所収)
藩内で起きた斬り合いの真犯人と事件の意外な真相は…サスペンスタッチの「闇の顔」や、老境の下級武士の矜持を描く「果し合い」などの武家もの。「雪明かり」や、表題作のように貧しくとも懸命に生きる人々を主人公にした市井ものなど傑作短篇全7話を収録。
「桃の木の下で」(新潮文庫『神隠し』所収)
武家ものでありながら男女の機微をロマンチックに描いた傑作短篇「桃の木の下で」。意表をつく仕掛けの表題作ほか、家出した孫の帰りを待ちわびる老婆を襲う皮肉な運命「夜の雷雨」、記憶を失った娘が子供のない夫婦にもたらしたひと時の幸福「小鶴」など、市井に生きる人々の感情の機微を、余情溢れる筆致で織り上げた名品全11篇。
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