憎しみか、愛か。 憎しみか、愛か。 憎しみか、愛か。 殺すな 殺すな

出演:中村梅雀 柄本佑 中村玉緒(特別出演) 本田博太郎 安藤サクラ
監督:井上昭 脚本:中村努  音楽:遠藤浩二
原作:藤沢周平「殺すな」(新潮文庫/実業之日本社『橋ものがたり』所収)

訃報
「殺すな」の監督を務めていただいた井上昭監督が
1月9日に亡くなられました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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イントロダクション

名匠・井上昭監督がかねてより映像化を熱望した藤沢周平原作の時代小説「殺すな」
52分のささやかな物語に描かれるのは、3人の男女の切なくも温かい想い-。

 デビューから60年。今も変わらず、映画への情熱を持って最前線で精力的に活動を続ける映画監督、井上昭。日本の映画黄金時代を支え、市川雷蔵・勝新太郎をはじめ、数多くのレジェンドが出演する作品の演出を担った時代劇の名匠です。

 時代劇専門チャンネルでもオリジナル時代劇7作品の演出を手掛けてきた井上監督が、かねてより映像化を熱望していた藤沢周平作品、それが傑作短篇小説「殺すな」。

様々な人間が行き交う江戸の橋を舞台に、市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しく描いて絶賛を浴びた短篇集『橋ものがたり』の中の一篇で、かつて妻を手に掛けたことを悔いる浪人・小谷善左エ門と、同じ長屋に住む訳ありの若い男女、3人それぞれの心模様を深い滋味と温かさをもって描いた秀逸な作品です。

 メガホンを取る井上監督の熱い想いに共鳴して集まったのが、オリジナル時代劇「鬼平外伝 夜兎の角右衛門」「冬の日」で主演を務めた中村梅雀

 同じく井上監督作品「遅いしあわせ」に出演し、その演出・人柄に惚れ込んだ柄本佑、さらに映画「万引き家族」で世界にその存在感を示した女優・安藤サクラ
 名匠と呼ばれる監督と、豪華キャストのコラボレーションにより、時代を超えて現代にも通じる"人間の思い"を鮮烈かつ魅力的に描き出します。
 観る人の予想と想像を超える作品となることを、どうぞご期待ください。

あらすじ

裏店の長屋で筆づくりの内職をして糊口をしのぐ浪人・小谷善左エ門は、
同じ長屋に住む船頭の吉蔵から、一緒に暮らすお峯の様子を見張るように頼まれていた。
元は船宿の女将と抱え船頭だった2人は、密通のうえ駆け落ちして
ここで隠れるように暮らし始めたものの、やがてお峯は退屈な日々に虚しさを感じ始める。
気晴らしのため川向こうへと架かる橋を渡ってみたい⋯との思いに駆られるお峯と、
居場所が露見することを危惧して「橋を渡るな」と厳命する吉蔵。
すきま風が吹き始めた2人の様子を、善左エ門はかつての自分と、
自らの手に掛けてしまった妻の姿に重ねあわせて見守っていたのだが⋯⋯。
覚悟を決めたお峯、暴走する吉蔵、心の叫びを上げる善左エ門。
橋の袂で3人の切ない思いが交錯する。

キャスト

  • 中村梅雀/小谷善左エ門中村梅雀/小谷善左エ門
  • 柄本佑/吉蔵柄本佑/吉蔵
  • 安藤サクラ/お峯安藤サクラ/お峯
  • 中村玉緒(特別出演)/おはな中村玉緒(特別出演)/おはな
  • 本田博太郎/利兵衛 本田博太郎/利兵衛

スタッフ

監督:井上昭 溝口健二や森一生のもとで助監督を務めた後、映画「座頭市二段斬り」(65年)や「眠狂四郎多情剣」(66年)などでメガホンを取る。時代劇専門チャンネルのオリジナル時代劇は、第1作「鬼平外伝 夜兎の角右衛門」(11年)から「鬼平外伝」シリーズ4作品、「遅いしあわせ」(15年)、「冬の日」(15年)に加え、『橋ものがたり』の一篇「小ぬか雨」(17年)も含めて計7作品を手掛けた。時代劇を語る上で欠かせない名匠。
  • 脚本:中村努
    プロフィール
    大映京都撮影所を経てシナリオライターとして独立。代表作にテレビシリーズ「座頭市」(76年)や映画「子連れ狼 冥府魔首」(73年)、「夜叉」(85年)、「あ・うん」(89年)など。時代劇専門チャンネルのオリジナル時代劇では、「遅いしあわせ」(15年)、「冬の日」(15年)、「小ぬか雨」(17年)を手掛けた。
  • 音楽:遠藤浩二
    プロフィール
    19歳からJAZZGUITARを始め、21歳で廣木光一氏に師事。セッションなどの演奏活動を始める。24歳から映像音楽に興味を持ち、映画、TV、CM、VIDEO等の作曲アレンジの仕事を始め、25歳から本格的に作曲へ進む。既製楽曲のスタイルにとらわれず、様々な音楽を用いて幅広いジャンルの音楽を手掛けている。
  • エグゼクティブ・プロデューサー:宮川朋之
    プロフィール
    日本映画放送株式会社 執行役員・編成制作局局長。「時代劇専門チャンネル」「日本映画専門チャンネル」の開局(1998年)から編成・企画を担当。映画、時代劇プロデューサーとして、2011年からオリジナル時代劇「鬼平外伝」シリーズ、「藤沢周平 新ドラマシリーズ」など本作品に至るまで全23作品の企画・プロデュースを担当。劇場映画として「最後の忠臣蔵」(10年)、「LIAR GAME The Final Stage」(10年)、「リップヴァンウィンクルの花嫁」(16年)、「海辺のリア」(17年)、「8日で死んだ怪獣の12日の物語―劇場版―」(20年)、「Ribbon」(22年)などを手掛ける。

原作

1927年、山形県黄金村(現鶴岡市)出身。山形師範学校(現山形大学)で文芸に親しみ、教員を経て、新聞記者時代に小説を書き始める。71年『くらい海』で第38回「オール讀物」新人賞、73年『暗殺の年輪』で直木賞を受賞。この後に本格的な作家生活に入り、武家もの、市井もの、実在の人物を題材とした歴史小説など、多彩なジャンルで秀作を発表。江戸の人々の哀歓とぬくもりを綿密かつ抒情的に描き出し、『三屋清左衛門残日録』『たそがれ清兵衛』『海鳴り』『風の果て』『よろずや平四郎活人剣』『用心棒日月抄』『蟬しぐれ』『橋ものがたり』ほか、文学史に残る名作を生み続けた。

原作本 『橋ものがたり』(新潮文庫/実業之日本社刊)

様々な人間が日毎行き交う江戸の橋を舞台に演じられる、出会いと別れ。
市井の男女の喜怒哀楽の表情を瑞々しい筆致に描いて、絶賛を浴びた傑作時代小説。

予告篇

予告篇(30秒)

予告篇(60秒)

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