松本幸四郎主演「鬼平犯科帳」で、平蔵にとって若き日からのむかしなじみである密偵・相模の彦十役として出演し、物語に欠かせない存在感を示してくださった火野正平さん。
これまで数多くの時代劇で活躍し、時代劇ファンに愛された火野正平さんを偲んで、出演作を放送いたします。
2月16日(日)よる8時 ほか
時は、江戸期も爛熟した文化文政時代。仕置人たちは、大元締の虎(藤村富美男・元阪神タイガース)率いる「寅の会」なる闇の組織に属し、厳しい掟と規律による緊迫感の中で仕切られ、句会形式で殺しの仕事を競り落としていた。ある日、「寅の会」で、仕置きの標的として中村主水(藤田まこと)の名が詠み上げられた。それを知った念仏の鉄(山崎努)は、「寅の会」への裏切りを承知で以前仲間だった主水に危機を伝える。一度は、裏稼業から足を洗った主水だったが、過去、闇の仕事に手を染めたものに幸せなどつかめないことを知り、再び仕置人の世界へ戻っていくのだった・・・。
狩谷新八郎は下積みの下馬廻り同心だったが、同心殺人事件の手柄で、腕の立つところを認められ、花形同心といわれる定町廻り同心に抜擢される。この狩谷同心がそもそもなぜ父親より格下の下馬廻り同心だったのか。探索はどのように進んでゆくのか。新八郎に思いを寄せる女性とは・・・。
御数寄屋坊主(おすきやぼうず=江戸城中本丸勤務の茶坊主。薄給だが世襲の直参で、職業柄、機密情報を得られるため大名も一目置く存在)の河内山宗俊(勝新太郎)は、スリの丑松(火野正平)や元御家人の片岡直次郎(ヒデ)と共にユスリ、タカリに精を出す小悪党。だが社会の片隅で虐げられる弱者を助けるべく、権勢を振るう大名・旗本や豪商たちを叩きのめす。深川の材木商の娘・お千代(桃井かおり)や宗俊と理無い仲の料亭の女将・お滝(草笛光子)、さらには浪人・金子市之丞(原田芳雄)らの協力を得て宗俊たちは悪を追い詰める。
江戸末期・文化年間、外国貿易をめぐって巨大な利権と陰謀が渦巻く町――長崎。長崎奉行所に新奉行・平松忠四郎が着任する。凧をみて子供のような歓声をあげたり、商人たちからの賄賂を平然と受け取るなど“昼行燈”と噂される忠四郎だったが、それは表の顔。忠四郎は間抜けを装いながら、裏では長崎の実態と奉行所の内部を克明に観察していたのだった。長崎の現状を目の当たりにした忠四郎は医者の良順や丸山の妓夫太郎である三次など協力者たちを引き入れ、表向きには裁けない悪人たちに“闇奉行”として裏の裁きを下す決心をする――。