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「鬼平犯科帳」全9シリーズ138話の中から、
コラムニスト・時代劇研究家 ペリー荻野のおすすめエピソード3選をご紹介!
第4話
「血頭の丹兵衛」
凶行を続ける血頭の丹兵衛一味を必死で追う火盗改方。だが、かつて丹兵衛一味にいた盗賊・小房の粂八(蟹江敬三)は「偽物でございます」と断言する。やがて、もう一人の「丹兵衛」による事件が!? 互いのつらい過去を語り合った粂八を信じる鬼平、盗賊の矜持と裏切り、「鬼平」の持ち味を凝縮したような一話。池波作品の真髄を知り尽くした新国劇の名優・島田正吾の語りと諭しは圧巻。
第19話
「密偵たちの宴」
兇賊に本物のおつとめを見せてやりたいと盛り上がった大滝の五郎蔵(綿引勝彦)、相模の彦十(三代目江戸家猫八)ら鬼平配下の密偵たちは、非道な金貸し医者に目をつけ、その家を狙う賊の捕縛を手伝い、同時に自分たちの盗みも成功させる。しかし、その金が戻らなかったら鬼平は腹を切ると宣言する。盗賊仲間からイヌと蔑まれ、日陰に生きる密偵たちに向ける鬼平の恩情とユーモアにほろりとくる。洒落た物語。
第1話
「討ち入り市兵衛」
「風の如く侵入し、霧の如く消え去る」蓮沼の市兵衛(中村又五郎)は、凶行を計る壁川の源内(内田勝正)に配下の繁蔵(下川辰平)を殺され、仇討ちを決意する。源内を外道と呼び、「江戸でのおつとめは許さぬ」市兵衛の覚悟を知った鬼平は、「俺の代わりをしてくれようってんだな」と感服、自ら動く。気概、気品、気迫を兼ね備えた又五郎が素晴らしい。昔馴染みの繁蔵を思う彦十への鬼平の言葉が胸を打つ。