ぺリーのちょんまげ

「赤穂浪士」萬屋錦之介が「45歳でこの作品を」と誓った念願の大作。あの人の浅野内匠頭にも注目!

掲載2002年10月18日

(あこうろうし) 1979年

 時代劇俳優にとって「この役ができたら一人前」という役のひとつが、大石内蔵助。昼行灯と言われながらも、鋭い洞察力と、統率力で配下を引っ張り、見事仇討ちを果たす。
その実行力や華やかな魅力は、時代劇というジャンルの大スターという感じだ。
 萬屋錦之介は、名監督・沢島忠に「45歳になったら必ず大石内蔵助をやります。その時は監督を」と頼んでいたという。以来、二十数年の年月を経て、念願成就。この作品で錦之介は、舞台、映画、テレビすべてで内蔵助を演じたことになるという。
 原作は大佛次郎。この物語にはいろいろな解釈があるが、ここでは、大石内蔵助と吉良方の家老・千坂兵部の千恵比べに重点が置かれている。テレビ朝日の開局20周年記念作だけに、キャストは豪華。内蔵助の妻りくには、錦之介の「破れ新九郎」でも息の合うところを見せた岸田今日子。四十七士に影のようにつきまとう蜘蛛の陣十郎に長門勇。さらに時代劇スターとして人気急上昇中の松平健。そして「フン!」とへの字口で憎々しい吉良上野介を演ずるのは、小沢栄太郎。テレビの歴代吉良役の中でも、トップクラスの意地悪ジジ様の名演技。毎回楽しませてくれる。さまざまなエピソードをじっくり描けるのは、テレビ長期シリーズの特権。これで「赤穂浪士」の新たな面白さが発見できるはず。

( 書き下ろし )

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ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。

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