ぺリーのちょんまげ

「必殺仕置人」 中村主水が初登場した記念すべき「必殺」 日本はオイルショックに揺れた時代でした

掲載2005年09月29日

(ひっさつしおきにん) 1973年

池波正太郎原作の「必殺仕掛人」のあとを受け、いよいよオリジナルの「必殺シリーズ」を確立したのが、この「必殺仕置人」。
 特筆すべきは、藤田まことの「中村主水」が初登場。奉行所では“昼行灯”として、同僚からも軽んじられるヒラ同心、家では「婿殿」と出世と跡取りを催促される婿養子。そんな主水の裏の顔は凄腕の「仕置人」だ。
 当時は、日本の高度成長期。とにかく遮二無二仕事をして当たり前。てきとーに仕事をして、裏で得た金をしっかりへそくる(書物の中を楕円形にくりぬいて小判を収納)主水の姿は、サラリーマン層にも熱い支持を受けた。その一方で、オイルショックがあり、トイレットペーハーがなくなるを買占める主婦がスーパーに殺到するなど、庶民生活は不安な雲に包まれていた。勧善懲悪とはひと味違うダークな時代劇が人気を呼んだというのもうなづける気がする。
 「仕置人」には、主水のほか、念仏の鉄(山崎努)や棺桶の錠(沖雅也)、鉄砲玉のおきん(野川由美子)ら、シリーズの名物ともいえる顔ぶれや、ゲストにも佐野厚子、三島ゆり子ら、後にレギュラー入りするメンバーも多数出演。シリーズ初期ならではのギラギラした雰囲気が新鮮。伊丹十三、伊藤雄之助、川口常らユニークなゲストにも注目したい。

( 書き下ろし )

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ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。

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