ぺリーのちょんまげ

『眠狂四郎』
田村正和15分で一言の驚異の無口ぶり。
柴田錬三郎先生も出演のハードボイルド

掲載2010年10月01日

(ねむりきょうしろう) 1972年

オランダ人医師と偽って日本に入り込んだ宣教師が、日本当局の拷問に屈してキリシタンを捨てた。しかし、彼は全裸の処女を犯し、その血をすするという恐ろしい黒ミサの儀式によって、自らの罪を逃れようとした…。その犠牲になった女性こそ、大目付の息女であった眠狂四郎の母。数奇な出生の秘密を抱えた孤独な剣士・狂四郎は、二十歳のころ、長崎に向かう船が難破し、漂着した孤島でめぐり合った老剣客から円月殺法を会得する。
それまで、いなせな若者の役が多かった田村正和が、ぐっとクールでシニカルな男に。エロティックシーンも人気の作品だけに、妖艶美女が次々狂四郎に迫るのも見物。この配役には、原作者・柴田錬三郎が自ら出演するほどの応援ぶりであった。柴田先生の役は、狂四郎の師匠のような“高輪の先生”役。剣から占い、女の肌に刺青までする先生のもとに狂四郎は、年に一度、正月に挨拶にくる。「年に一度、ここをお訪ねしますと、人並みに年が改まった気がいたします」と語る狂四郎は、直後にエロ殿様に襲われた腰元を助ける。追っ手の男たちに狂四郎は「女の尻を追い掛け回すのも年頭の行事か」とキツイひとこと。ちなみに、狂四郎はとても無口で、この回で狂四郎が始めて言葉を発するのは、なんとドラマが始まっててら15分後! 練られたセリフの妙もこのシリーズならでは。

( 書き下ろし )

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ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。

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