ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2019年06月21日

「アシガール」
脚力だけが取り柄の女子高生がタイムスリップして大名家の若君に一目ぼれ!
黒島結菜と伊藤健太郎の顔合わせで大反響の時代劇ラブコメ

(あしがーる ) 出演者:黒島結菜/健太郎(現・伊藤健太郎)/松下優也/ともさかりえ/川栄李奈/石黒賢/イッセー尾形ほか 2017年

掲載2019年06月21日

アシガール
「アシガール 」
©NHK 原作:森本梢子「アシガール」

 足が速いだけが取り柄のさえない女子高生唯(黒島結菜)は、ある日、「僕をいじめたやつを戦国時代に送り込んでやる」と嫌な目的で弟が作り上げたタイムマシーンを誤って稼働させ、戦場にタイムスリップしてしまう。「足軽の唯之助」と名乗った唯は、羽木家の若君・忠清(健太郎・現、伊藤健太郎)に出会い、一目ぼれ。猛アタックを開始する。戦場では忠清の馬を追跡、城では門番に追い払われても侵入を試みる。寝言でも「若君...」とつぶやく唯。その心が通じたのか、羽木家に仕える天野家の隠居(イッセー尾形)に「かけくらべに出て勝てば家臣にするかも」と言われ、彼に会いたい一心で力走し、見事勝利!...ということは、「アシガール」は、足軽の女の子というダジャレだけではなく、「私には速いアシガアル」という二重ダジャレ?考えすぎですか?

 キラキラの若君に馬に乗せてもらったり、転んだ拍子に抱きとめられたり、現代にわたった忠清が高校生姿で壁ドンまでする!? ラブコメお約束の胸キュンシーンも満載だ。彼の許嫁の阿湖を川栄李奈が演じているのも面白い。黒島、健太郎、川栄のチャーミングな演技と彼らを支える唯の母(中島ひろ子)、父(古舘寛治)や忠清の父(石黒賢)、唯を助けた母親代わり(ともさかりえ)らおとな世代の思いにもホロリとする。SNSでも大反響を呼んだ時代劇ラブコメ。一度見るとおとな世代もハマります!

掲載2019年06月14日

「ひばり十八番 弁天小僧」
心に傷を負った菊之助が、盗賊・弁天小僧になって大暴れ!
白波五人男の名乗りなど、名場面に次ぐ名場面の74分。

(ひばりじゅうはちばん べんてんこぞう ) 出演者:美空ひばり/里見浩太郎(現:里見浩太朗)/花房錦一/黒川弥太郎/若山富三郎/山形勲ほか 1960年

掲載2019年06月14日

ひばり十八番 弁天小僧
「ひばり十八番 弁天小僧」
©東映

 寺小姓の菊之助(美空ひばり)は、江の島・弁財天ご開帳の日、金に目がくらんだ院主の悪だくみで殺人の罪を着せられ、追われる身に。仕方なく実母を頼ったが、あろうことか母は懸賞金目当てに菊之助のことを密告する。絶望した菊之助は、「すっぱり心を入れ替えて、太く短く生きる」と親子の縁を切った。盗賊となった菊之助は得意の女装で呉服屋浜松屋に乗り込むが、あと一歩のところで正体を見破られた。そこに現れた浜松屋の用心棒は...。

 22歳のひばりは、美少年から義賊への変化、身軽な旅姿、艶やかな振袖、威勢のいい祭り半纏、大立ち回り、「もう化けちゃいられねえ」「どなたさまもまっぴらごめんなせえよ」そして「知らざあ言ってきかせやしょう」と小気味いいセリフを連発。さらにいい貫禄の義賊・日本左衛門(黒川弥太郎)、翳りと粋を兼ね備えた南郷力丸(若山富三郎)、明るく勢いのある赤星十三(花房錦一)、不適な二枚目・忠信利平(里見浩太朗)とともに不正な塩の買い占めを行う浜松屋(山形勲)の一万両を狙う! クライマックスは芝居小屋での白波五人の名乗りシーンから続く大立ち回り。大人数の捕り方の提灯がまぶしく光る。もちろん、ひばりの歌も満載。山道を歩きながら、小舟を漕ぎながら、いいのどを聞かせる。ひばり人気で当時の「近代映画」はこの映画の別冊を出したほど。昭和映画全盛期の楽しさがあふれる74分。

掲載2019年06月07日

「ひばり捕物帖 ふり袖小判」
ひばり×東千代之介のふり袖コンビに若山富三郎×里見浩太朗の豪華競演
お姫様、町娘、遊び人姿などひばりの七変化と五万両捜索の謎解きをどうぞ!

(ひばりとりものちょう ふりそでこばん ) 出演者:美空ひばり/東千代之介/里見浩太郎(現:里見浩太朗)/若山富三郎/花房錦一(現・香山武彦)ほか  1959年

掲載2019年06月07日

ひばり捕物帖 ふり袖小判
「ひばり捕物帖 ふり袖小判 」
©東映

 祭で「鷺娘」を踊って喝さいを浴びた町の人気者、阿部川町のお七(美空ひばり)は、岡っ引きという顔も持つが、実は老中阿部伊予守(若山富三郎)の妹。ある日、お七は女スリが殺された現場付近で常陸太田藩の刻印が入った小判を見つける。太田藩では少し前に五万両もの御用金が強奪され、責任者の切腹が決まっていた。一方、伊予守に仕えながら、酒で失敗して用心棒となった佐々木兵馬(東千代之介)も怪しげな侍を見かけ、ワケアリの娘三鈴と出会ったりと事件に関わっていく。事件を追ううち、荒れ寺に向かったお七は穴に落ち、そこに「ながさき」と書いた血文字を遺した死体を見つけた...。

 チャーミングな町娘から、華麗な姫様、さらにクライマックスでは男姿で悪の黒幕相手に「てめえみたいなやつをのさばらしといちゃあ、江戸ッ子の恥でい!!」と啖呵を切っての大立ち回りとひばりの魅力を存分に味わえる捕物帖。いい味を出すのが、相手役の東千代之介。酔っ払いでお七に酒を止められていたが、「飲ませてもらうぞ」と徳利からぐいっとやって大暴れを見せる。また、二枚目として売り出し中の里見浩太朗は、紫頭巾の美剣士に。若山のきりりとした老中とともにお七の活躍を助けている。随所にひばりの歌が織り込まれ、華やかで楽しい娯楽作に仕上げたのは、ひばり映画をはじめ、のちに「ナショナル劇場」で「水戸黄門」「大岡越前」などを手がけた内出好吉監督。

掲載2019年05月31日

「新・座頭市Ⅲ」
当たり役を自在に演じる勝新太郎×名監督×名優たちの激突!
時代劇の面白さ、人生の切なさ、冷たさあたたかさ、すべてを描く名シリーズ

(しん・ざとういち3 ) 出演者:勝新太郎 1979年

掲載2019年05月31日

新・座頭市Ⅲ
「新・座頭市Ⅲ 」
©ティーエムプロダクション

 天保年間、盲目の侠客で居合の達人として関八州で名を知られた男、座頭市。時に揉み療治をし、時に博打場で稼ぎながらのひとり旅を続ける市は、さまざまな人と出会い、事件に巻き込まれていく。映画で人気となったキャラクターのテレビ版として登場した勝新太郎の当たり役シリーズ第四弾。

 演出陣には、勝が大映でデビューしたときからの盟友ともいえる田中徳三をはじめ、森一生、黒木和雄、勅使河原宏など名監督が揃う。脚本も新藤兼人、星川清司などが担当しているが、しばしば出てくるのが勝新太郎の本名「奥村利夫」。勝は現場でさまざまなアイデアを出し、セリフや筋を変えてしまうことでも知られている。また、共演には浅丘ルリ子、にしきのあきら、原田芳雄、倍賞美津子、原田美枝子らが登場。第4話の「あした斬る」のゲストは郷ひろみ。勝自身が監督をした。このシリーズもこどもや少女など弱いものを助ける市のエピソードが多いが、泣けるのは愛妻・中村玉緒出演の第12話「虹のかけ橋」。人買いにさらわれた娘を訪ねる母の悲しい秘密と娘になりすました少女の揺れる心が描かれる。悪役の蟹江敬三、今井健二のこってりしたワルぶりもいい。ユニークなところでは、座頭市に弟子入りしたいという男・庄吉(火野正平)が現れる「あんま志願」も面白い。勝新が歌う「座頭市子守唄」とともにしんみりと味わいたい名シリーズ。

掲載2019年05月24日

「クロムクロ」
現代によみがえった戦国サムライがロボットを操り、悪を斬る!!
愛すべきキャラクター、壮絶なアクション、GLAYの曲にもシビれる名作アニメ

(くろむくろ ) 出演者:声の出演:阿座上洋平/M・A・O/上田麗奈/瀬戸麻沙美/石川界人/小林裕介/武内駿輔/杉平真奈美ほか 2016年

掲載2019年05月24日

クロムクロ
「クロムクロ 」
©クロムクロ製作委員会

 舞台は2016年の富山。60年前、ダム建設の際に見つかった謎の遺物アーティファクトを研究する「国際連合黒部研究所」では、人型機動兵器の実験も繰り返されていた。ある日、謎の飛行物体が富山に落下。多数のロボット(顔は鬼!)が研究所を攻撃し、激戦が始まった。そんな折、研究所所長の娘、白羽由希奈は、偶然、箱型の「ザ・キューブ」に触れてしまう。驚いたことにそこから、裸の男が出現。この男こそ、450年前の戦国時代から現代にやってきた・青馬剣之介時貞だった。剣之介は、彼女をかつての主・雪姫と間違えていた。由希奈の家に居候し、彼女が通う「立山国際高校」に転入した剣之介は、生体認証により彼と由希奈にしか起動できない「クロムクロ」により、強大な敵と戦うことになる。

 もしも戦国サムライがロボットを動かしたら? そんな発想から生まれたこの作品は、とにかくキャラクターが素晴らしい。いつも口をへの字にした剣之介は敵を鬼と認識。「うぬら鬼の手先か!!」「大義を忘れた知れ者か!!」とサムライ魂で戦いに挑む。刀型の武器を駆使する壮絶なアクションはまさしく「殺陣」。一方ですぐに裸になって、由希奈の顔を赤くさせるなどお約束(?)シーンもあって、微笑ましい。若きパイロットたちの思い、家族の願いも描かれ、胸に迫る。GLAYによる疾走感あふれるOP主題歌にも注目。

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。