ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2005年03月09日

「暴れん坊将軍Ⅲ」 東京ドームに白馬で登場!熱狂ファンに囲まれて上様復活しました。

(あばれんぼうしょうぐんすりー) 1988年

掲載2005年03月09日

昨年来、キンキラ衣装で踊る「マツケンサンバ」が大人気の松平健。ついに三月八日の「サンバの日」に東京ドームで公演が実現。私も会場に出かけたが、一万人のファンが待ち望む中、流れ出したのは、やっぱり「暴れん坊将軍」のテーマ曲だった。東京ドーム始まって以来という、「白馬」に乗って登場した健さんは、まさしく「暴れん坊将軍」の姿!久しぶりの上様登場で、ドームは大騒ぎ。この番組の底力を見た思いだった。おなじみの光り輝く衣装に着替えた健さん。「僕にとって、なんといっても大事な『暴れん坊将軍』の挿入歌を」と二曲も熱唱。サンバとは一味違う雰囲気で、会場を魅了した。
 現在、当チャンネルで放送中の第Ⅲシリーズは、通算500本目も含む、まさに充実のシリーズ。お側用人の船越英二と、健さんは公私ともにとても気が合ったという。ときにはご隠居姿で町に出て、上様を心配する“じい”は、頑固できまじめ。なかなか嫁をもらわない上様に気をもみつつ、あたたかく見守るじいの存在は、このシリーズの隠れた見所といえる。また、このシリーズには、「大岡越前」でおなじみの遠藤真理子、三林京子、三浦リカ、五十嵐めぐみら、演技派の女優陣もゲスト出演。女心には少々疎い上様と、女優たちのストーリーにも注目したい。

掲載2005年02月24日

「鬼平犯科帳4」 「OK牧場」ガッツ石松の辞世の句!?今は亡き名優も登場する第4シリーズ。

(おにへいはんかちょう) 1992年

掲載2005年02月24日

先般、四年ぶりに地上波で復活。存在感をアピールした中村吉右衛門版「鬼平」。江戸家猫八師匠の相模の彦十がいなかったのはしみじみ寂しかったけど…。当チャンネルでは、三月もユニークな配役の第4シリーズが放送中だ。
 「鬼坊主の女」は、大盗・鬼坊主清吉(ガッツ石松)が登場。捕らえられ、処刑が近づいた清吉は、自分の名を残すには、「辞世の句」が必要だと、自分の女にこっそりと連絡をとり、家の床下の金を出させて、誰かに句を作らせろと命ずるが…。昨年、そのスーパー語録で話題になったガッツ石松と「辞世の句」という取り合わせが、今にしてみると、面白い。果たしてガッツの願いはかなうのか?
 ほかに三月には、惜しくも亡くなった三ツ矢歌子が、色仕掛けで大店の後妻におさまっては盗みの手引きをする「おけい」の役。そのおけいのヒモ同然になりつつ、その生活から抜けようともがく若い盗賊・鶴吉で、沖田浩之が出ている。「よろめき演技」の女王といわれた三ツ矢歌子の濃厚なお色気攻撃にからめとられる鶴吉。まるでくもの糸に巻き取られてしまう小虫のようだ…。今は亡き名優たちの味のある演技も時代劇の楽しみのひとつ。じっくり味わいたい。

掲載2005年02月10日

由美かおる祭り「女忍かげろう組<弐>」 あまりの人気に放送繰上げ。伝説の人気くノ一たちが大活躍。

(おんなしのびかげろうぐみに) 1990年

掲載2005年02月10日

「女忍かげろう組」は、長編第一作が大反響。急遽シリーズ化が決定し、放送時期も早められたという“伝説”を持つ人気シリーズだ。
 その第二弾となる本作では、女忍軍団に由美かおるが参加。全身銀色のタイツでセクシーなダンスを披露するなど、「水戸黄門」とは一味違うキャラクターになっている。
 大奥の春日局(藤間紫)の配下である「かげろう組」は、ある藩に潜入。そこで不穏な動きをキャッチする。得意のお色気攻撃で、敵をまんまとだましたつもりが、思わぬことでピンチを招くが…。「かげろう組」はリーダーの陽炎(多岐川裕美)、サブリーダー格の清水美砂、お色気担当の鮎川いずみ、アクションの由美かおるなど、すべて女性たちの役割分担ができているのが斬新。製作当時は、「女性だけのプロジェクト」など、女性を前面に出す企業も多かった。かげろう組は、時代劇界の女性プロジェクトチームの成功例なのである。
 注目したいのは、彼女らとつかず離れず、微妙な存在の柳生十市兵衛の伊吹吾朗。「水戸黄門」の格さんでは超堅物だったが、ここではかなり軟派?な一面も見せる。素顔は「洗濯物の干す順番にもこだわる」几帳面な人柄だという伊吹十市兵衛の軟派演技はいかに?

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。