ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2000年10月16日

銭形平次

(ぜにがたへいじ) 1966年

掲載2000年10月16日

 大川橋蔵のキリッとした親分姿で大人気。全888話を連日放送中のご存じ銭形平次。16日放送の本作、689話は特別篇「大江戸十手祭り」。
さる藩の若君を執拗に狙う浪人集団。事件の糸口を次々絶たれ、親分ピンチ! 五木ひろし&市毛良枝の身分違いの恋も絡めて、この難事件をどう裁く? 得意の銭投げで侍の編み笠を弾き飛ばすなど、すごい技もお見逃しなく。
 本作をふくめ10月の銭形平次には、ナイスなゲストが目白押しなのだ。この「大江戸十手祭り」で五木、市毛のほかにも御木本伸介、小松政夫が出演。とくに、平次親分ならぬ、“小松の親分さん”(わかるひとにはわかるペリーイチオシの70年代エンターティナー)の細かい芝居には注目!うっかりしてると見逃すぞ!! 18日放送の691話には、今クール久々の主演連続ドラマ「教習所物語」(金曜、夜9時〜TBS系)で再注目の水前寺清子、翌日19日の692話には、「木枯し紋次郎」を演じた中村敦夫、さらに斉藤こずえ、20日の693話には岡まゆみと原田大二郎、23日の694話には鮎川いづみと小林稔侍、24日の695話に市川左団次などなど超豪華。レギュラー出演の熱血同心、森田健作、居酒屋の娘、酒井ゆきえなども要チェック。

掲載2000年08月21日

銭形平次

(ぜにがたへいじ) 1993年

掲載2000年08月21日

 ご存じ、神田明神下の平次親分。北大路欣也が庶民の味方として颯爽と登場。愛妻お静に真野あずさ、八五郎に三波豊和、ライバル三の輪の万七に伊東四朗と共演者との息もぴったり。恋のいろはは見当つかない、将棋はお静の方が上手など、庶民的な面と悪と対峙する厳しさを欣也がうまく使い分ける。エンディングでは投げ銭の特訓風景も公開!?
 野村胡堂の原作では平次は31歳、お静は23歳、八五郎は30歳。今風に言えば、8畳2Kの長屋住まい。いつも身奇麗で男っぷりのいい平次親分、暮し向きもいわゆる中流かと思いきや、なんと時々家賃を滞納していたらしい。親分たらもう…。
ちなみに、決め手の銭投げは、原作者の胡堂が街でゼネコンの“銭高組”の看板を見つけて思いついたという。この北大路バージョンの「銭形平次」には、平次に目をかける与力、並木藤兵衛の中村梅之助はじめ、同心の三浦浩一、万七の手下、清七の山西道広、橋蔵バージョンの八五郎役だった林家珍平も時折顔を見せて、ファンを楽しませてくれる。

掲載2000年08月17日

真田十勇士総進撃

(さなだじゅうゆうしそうしんげき) 1957年

掲載2000年08月17日

関ヶ原の戦いの後、九度山にこもった武将、真田幸村と彼を慕う十勇士たち。豊臣家再興のために、秀吉の遺言書を徳川家から奪還せよとの密命を受け、山を降りる。猿飛佐助、霧隠才蔵など、おなじみの忍者が大暴れ。監督は中川信夫。特撮を駆使した怪談映画の名匠で、今年リバイバル上映され、若い映画ファンからも再評価される監督だけに、本作品でもカミナリ鳴りまくり、火の玉飛びまくりの忍術満載で楽しめる。「荒城の月」「さくら」「通りゃんせ」など、名曲をバックにした合戦、行軍シーンは美しい。
怪談映画特有のポワワーン、ポワワ−ンという効果音や、何かにとりつかれたように刀を振り回す殿様など、忍術というより妖術って感じの映像はさすが中川作品。不思議な忍術のほか、山にこもっているわりには豪華な衣装、絢爛な大阪城の宴風景、火薬庫の大爆発、城の抜け道、女スパイにスケベな密偵など、貸し本的な場面展開も特徴といえる。主演は天城竜太郎。真田幸村役の田崎潤の明快さや、珍しく悪役を演ずる丹波哲郎もお楽しみに。

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。