• フードコーディネイト:里見陽子(キッチンスタジオ ヨーク)

  • 第5回
    大ベストセラー「豆腐百珍」より「渦まき豆腐」

    古くから庶民の食事に欠かせない食材だった豆腐ですが、豆腐料理の世界に一大革命をもたらしたのが、天明2(1782)年発行の『豆腐百珍』でした。
    豆腐料理のレシピを数々紹介した内容がうけ、続編が出るほどの大ベストセラーとなったのです。
    今回はそんな『豆腐百珍続編』から、珍しい「水前寺のり」を使った料理をご紹介します。


作り方
  • 1.まずは下拵え。水前寺のりを水につけ、戻すところから始めます。目安としては15分程度です。
  • 2.豆腐は元の厚さの半分になるまで、重しで押しておきます。
  • 3.水を抜いた豆腐に卵白、塩を加えをよく摺り合わせます。
  • 4.戻した水前寺のりを広げ、渇いた布巾で水気を拭き、続いて、その上に豆腐を塗っていきます。豆腐の厚さは、水前寺のりの倍くらいが目安となります。
  • 5.均等に豆腐を塗ったところで、それを巻いていきます。
  • 6.巻き終わったら、形がくずれないように干瓢でしばっておきます。
  • 7.よく蒸気の立った蒸し器に入れ、蒸し上げます。蒸し上がるまでの時間は中火で15分程度を目安としてください。その間に別の鍋に、みりん、醤油を入れ、煮つめておきます。
  • 8.蒸し上がった処で、みりんと醤油を煮詰めた鍋に入れ、味が絡まるように箸で転がします。
  • 9.よき処で引き上げて、小口切りにすれば「渦まき豆腐」のできあがり。

材料1本分

  • 木綿豆腐(水切りしたもの) 200g
  • 卵白 30g
  • 塩 ひとつまみ
  • みりん 適量
  • しょう油 適量
  • 干瓢 適量
  • 水前寺のり 板状の物を1/2枚
  • ※板状に加工した「水前寺のり」の入手が難しい場合は、うす焼き玉子に海苔を敷いた物で代用すると良いでしょう。


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