• フードコーディネイト:里見陽子(キッチンスタジオ ヨーク)

  • 第7回
    和菓子の甘さは干し柿を最上とする「柿衣」

    江戸時代、冬の貴重な保存食でもあった干し柿。栄養満点で、『本朝食鑑』(元禄10年)にも、優れた健康食品であることが記されています。
    しかし干し柿の魅力といえば、なんといってもその甘さ。砂糖が贅沢品であった時代に、羊羹と同じほど、ものによっては砂糖の一・五倍もの糖分を持っており、「和菓子の甘さは干し柿を最上とする」という言葉もあるほどでした。
    今回ご紹介するのは、そんな干し柿を使った上品なスィーツ「柿衣」。風流さを目で、舌でお楽しみ下さい。


作り方
  • 1.まず包丁で干し柿のヘタを取り、破れないように種を取り除き袋状にします。
  • 2.袋状になった干し柿の中に茹でた栗を入れます。
  • 3.先ほど取ったヘタに小麦粉を付け、栗を詰めた先程の干し柿に口を合わせます。
  • 4.そして、これを低め(目安として170℃)の胡麻油で2~3分揚げます。
  • 5.表面がこんがりキツネ色になったら出来上がりです。油を切って冷めてから輪切りにし、頂きましょう。お江戸の上品なスイーツ『柿衣』をお楽しみください。
  • おまけヘタと種を取った干し柿を包丁のムネで叩き潰し、そこに寒ざらし粉と葛粉を混ぜ更に叩きます。銀杏とキクラゲを入れてかき混ぜ、団子状に丸めて油で揚げれば、酒の肴にもなる大人のスイーツ『柿寄』の出来上がりです。

材料(3人前)

  • 干し柿 3個
  • 甘栗 適量
  • 小麦粉 適量
  • 胡麻油 適量


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