フードコーディネイト:里見陽子(キッチンスタジオ ヨーク)
めでたいとされる赤色、鎧で覆われているような顔や尖った背びれなどが醸し出す勇壮な姿が武家に好まれ、江戸時代から現代まで祝いの席では欠かせない魚の王様・"鯛"。江戸時代の需要は大変なもので、新鮮なまま江戸へ運ぶために生きた鯛を運べる「活鯛船(かつだいせん)」と呼ばれる、生け簀付き船まで開発されました。今回ご紹介するのはそんな鯛を使った贅沢な一品「鯛飯」。100種もの鯛のレシピが載っている『鯛百珍料理秘密箱』(天明5年刊行)からのご紹介です。