ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2013年07月12日

「騎馬奉行がゆく」
高橋英樹率いる騎馬奉行チームが大暴れ
色違いの房をつけた戦隊ムードの騎馬に注目

(きばぶぎょうがゆく) 出演者:高橋英樹/片平なぎさ/目黒祐樹/本田博太郎/神山繁/大出俊/瑳川哲朗/堤大二郎/正司照枝 ほか 1995

掲載2013年07月12日

新たに火付盗賊改方長官に任命された黛内蔵助(高橋英樹)は、大胆にも江戸城御金蔵から新式の連発銃が盗んだ一味の探索に当たることになる。残された手がかりを追ううちに、浮かび上がってきたのは、謎の「からす党」という集団だった。彼らの目的は、将軍家慶(大出俊)の暗殺と悟った黛は、家慶の行列が狙われると考え、現場に急行するが、事件の裏には、とんでもない黒幕がいた。

 なんといっても、見どころは、黛の紫の房をはじめ、騎馬奉行チームの本田博太郎(黒房)、堤大二郎(赤房)、目黒祐樹、園田裕久らが、色違いの房をつけた馬に乗って勢ぞろいする場面。まるで戦隊チームのようなムードで、とても「鬼平犯科帳」と同じ火付盗賊改方とは思えない。高橋英樹は、ここ一番のときには、投げ縄で勝負!(気分はカウボーイ?)彼らを助ける強気のお銀(片平なぎさ)、おとぼけの飛車角(谷幹一)もいいコンビで笑わせる。

 事件は、大目付(中田博久)だけでなく、大奥にも強い権力を持つ人物(神山繁)も絡む。敵が「このお墨付きが目に入らぬか」と開き直る大物に対して、黛はどう出るのか?また、世直しのために戦った大塩平八郎の名前も出て、事件は複雑に。しかし、英樹騎馬奉行の前にお墨付きなど効力なし!! 英樹らしい豪快な殺陣も存分に楽しめる長編。

掲載2013年07月05日

「怪猫佐賀騒動」
池、中尾、長谷川、絵沢、誰が化けても怖すぎる
森田健作は、化け猫とどう向き合うのか!?

(かいびょうさがそうどう ) 出演者:池玲子/中尾彬/長谷川明男/絵沢萠子 ほか 1981

掲載2013年07月05日

佐賀藩は、もともと龍造寺家が支配していた(これは史実)が、現在は沢島丹後守(荒谷公之)が藩主となっている。茶の指南などを担当し、客分扱いされることを龍造寺家では、嘆く者もあったが、跡取りの又七郎(長谷川明男)は時勢だと割り切っていた。ところが、又七郎の妹小夜(高田早苗)を丹後守が見初め、側室にという話が出る。小夜には、藩の目付小森半左衛門(森田健作)がおり、又七郎は藩主の求めを拒否。それを知った家老矢淵刑部(中尾彬)は、殿の寵愛を受けるお豊の方(池玲子)と陰謀をめぐらす。刑部は藩乗っ取りを企んでいたのだった。

 囲碁で負けたら妹を渡すことになってしまった又七郎。「このような卑しい手を使ってもお勝ちになりたいのですか」という又七郎に即「手討ちじゃ!!」と即答する藩主もすさまじい。そして、欲のため、恐ろしい拷問をする悪人たちもすごすぎ。長谷川明男と中尾彬は、60年代より多くのドラマで活躍。怪談ものにも出演が多い。嫉妬に狂ったお豊の方は、自分の姿を鏡で見て「般若じゃ!!」と言い出し、金色の目玉になったお豊の方の奥女中頭沢の井(絵沢萠子)は「よく冷えた底なしの井戸から水を汲んで参りました…」などと言い出す。誰が化け猫に取りつかれているのか、見失うほどの名場面が続出。森田健作が、どう怪奇現象と向き合うか。見届けなければ。

掲載2013年03月15日

「沓掛時次郎」
股旅元祖長谷川伸の名作を大川橋蔵が熱演!
仇同士の男女の思いと母子の情けに涙

(くつかけときじろう) 出演者:大川橋蔵/山本陽子/加瀬悦孝/林与一/乙羽信子/西村晃 ほか 1981

掲載2013年03月15日

 きっちり筋目を通す渡世人・沓掛の時次郎(大川橋蔵)は、取手の貸元(内田稔)への一宿一飯の義理を果たすため、六ツ田の三蔵(林与一)を斬る。しかし、取手の手下の百助(山本昌平)や半太郎(丹古母鬼馬二)らは、三蔵の女房おきぬ(山本陽子)や息子の太郎吉(加瀬悦孝)まで殺そうとした。怒った時次郎は百助らを追い払い、母子と逃げる。病に倒れた時次郎を看病するおきぬ。母子のために新内流しまでして金を工面する時次郎。仇同士の男女に秘められる情愛、太郎吉に見せる時次郎の“男気”にもぐっとくる。ラストシーンは、西部劇の名作にも通じるカッコよさ!

 フジテレビが80年代に放送した「時代劇スペシャル」の記念すべき第一弾。当時、「銭形平次」で人気を誇っていた大川橋蔵の平次とは一味違う魅力を出すため、脚本・新藤兼人、監督・松尾昭典、監修・村上元三、共演には、乙羽信子、西村晃も登場。万全の布陣で製作されている。原作の長谷川伸(1884~1963)は、幼少より苦労して新聞記者、作家となり、後に「股旅もの」と言われるジャンルを創作。母子の情愛を描いた作品も多い。自身も幼いころに別れた母と劇的に再会。それが名作「瞼の母」の基になっている。教え子には、山岡壮八、池波正太郎、平岩弓枝らがいる。つまり現在の人気時代劇の源は、長谷川伸にアリと言っても過言ではない。ありがとう長谷川先生!! そんな気持ちで観たい長編。

掲載2012年12月21日

「河井継之助~駆け抜けた蒼龍」
急逝した中村勘三郎が自ら望んだ幕末の英傑
大胆な行動力と人生の結末が今こそ胸に響く

(かわいつぎのすけ かけぬけたそうりゅう) 出演者:中村勘三郎/唐沢寿明/稲森いずみ/伊藤英明/京野ことみ/神山繁/中村獅童 ほか 2005

掲載2012年12月21日

 2012年、日本中から惜しまれながら、世を去った歌舞伎界の巨星・中村勘三郎。彼が30歳のときから、主演を望んだのが本作。日本テレビが久しぶりに手掛けた長編時代劇であり、制作前年(2004年)の新潟中越地震で深く傷ついた地元を励ますという意味でも、意義のある作品として、知られている。

 河井継之助(勘三郎)は26歳のときに江戸に遊学。欧米列強の強さを研究し、部屋住みの身から、その才気で頭角を現してきた。継之助は「永世中立国スイス」のような藩にと願い、大胆な行動力と発言で、徳川譜代の越後長岡藩の古株らからは嫌な顔をされることもしばしば。しかし、時は幕末。再び訪れた江戸で、松代藩士稲葉隼人(伊藤英明)、坂本龍馬(唐沢寿明)らとも交流をした継之助は、小藩をどう守るべきか思案する。そんな中で幕府は大政奉還してしまう。迫りくる新政府軍にどう向き合うか。継之助は、当時日本に三門しかなかった新式のガトリング銃を購入し、藩の守りを固めるが…。

 時代の先駆者とも、理想のため長岡を戦地にしたとも言われる継之助。旧幕府側の会津、強硬な新政府との間で悩み抜く継之助を、勘三郎が熱く演じている。ガトリング銃をぶっ放す勘三郎の姿は、演劇界に新風を吹き込み続けた姿と重なっても見える。妻すがに稲森いずみ、中村勘九郎、七之助も出演。

掲載2012年11月30日

「鞍馬天狗」
野村萬斎にしかできない「天狗のおじさん」
殺陣、扮装、所作、セット、美的感覚に注目

(くらまてんぐ) 出演者:野村萬斎/石原良純/緒形直人/杉本哲太/京野ことみ/羽田美智子/徳井優 ほか 2008

掲載2012年11月30日

 幕末。近藤勇(緒形直人)率いる新撰組の取り締まりは、京の人々に恐れられていた。公家出身の小野宗房(野村萬斎)は、父を殺され、父の忠僕である浦部甚太夫(苅谷俊介)の手引きで、密かに鞍馬山で武術の鍛錬に励んでいた。ある日、尋ねた叔父(村井国夫)宅を訪ねた宗房は、命を狙われ、叔父の娘・白菊(京野ことみ)に助けられる。叔父こそが、父を殺した一味のひとり。深く傷ついた彼は、桂小五郎(石原良純)らと関わり、身分と名前を捨て、浪人・倉田典膳、そして正義の味方「鞍馬天狗」となり、弱き人々を助けることにする。

 ご存知、大沸次郎の痛快原作は、嵐寛寿郎はじめ、多くの名優が演じてきたが、本作は狂言界の人気者・野村萬斎だけに、様式美や所作はピカイチ。殺陣も激しく、華麗。白馬の鞍の上にすっくと立ち、「そこの女人から手を引けと申したが、聞く耳持たぬとなれば。お相手するしかあるまい」…って、こんなセリフがぴったりくるのは、この人だけ! ペリーは京都撮影所で取材をした。鞍馬天狗がお化け屋敷に潜入するシーン。映像美術の第一人者・西岡善信作の本格お化け屋敷に天狗様も「素晴らしい」と感心しきりだった。ちなみにこの日、激しい殺陣のため、足の爪をひどく痛めていたと後で聞いたが、それをおくびにも出さなかった萬斎天狗の心意気にも拍手。美にあふれた「鞍馬天狗」を楽しみたい。

掲載2012年11月23日

「影の軍団 幕末編」
シリーズ集大成の舞台は風雲の幕末!
千葉流アクションと世良公則の龍馬も見物。

(かげのぐんだん ばくまつへん) 出演者:千葉真一/真田広之/志穂美悦子/大葉健二/伊原剛志/池上季実子/美保純 ほか 1985

掲載2012年11月23日

 服部半蔵(千葉真一)率いる伊賀忍者“影の軍団”は、前シリーズ「影の軍団Ⅳ」で、井伊直弼(成田三樹夫)らと壮絶な戦いを繰り広げた。その後、井伊は暗殺され、半蔵の同士ともいえる勝麟太郎(真田広之)は、自由に活動できるかと思った矢先、さらなる強敵が現れた。幕府再興を託された小栗上野介(夏八木勲)と公儀御庭番・甲賀衆の頭領・楯岡道雪(亀石征一郎)。日本の夜明けをめざす勝を支援するため、軍団のお蓮(志穂美悦子)、さつき(池上季実子)、善九(井原剛志)らは、半蔵とともに再び戦いを始める。

 史実でも、エリートでアメリカ留学も経験した愛妻家の小栗は、庶民的でべらんめえ、女好きの勝(このドラマでは、さつきが勝を慕うように??)を、ライバル視していたとされる。

 キャストで注目したいのは、世良公則演じる坂本龍馬。パワフルな歌唱スタイル同様に、豪快で飾らない龍馬は、世良によく似合っていた。それだけに、甲賀衆による暗殺シーンには哀愁が漂い、幕末の厳しい現実を見せ付ける。また、甲賀頭領・亀石は、千葉の長年の盟友であり、貫禄も奇怪さも十分。主題歌も作詞してシリーズの花道を飾る。

 寺田農、江藤潤、安奈淳、三好鉄生などゲストも多彩。最終話「影は永遠に」のゲストは、江夏豊。浅野ゆう子も登場し、華やかで哀しい「影」の最後を飾る。 

掲載2012年10月05日

「子連れ狼2」
第二シリーズでは、柳生烈堂に西村晃登場!
拝一刀・大五郎、「冥府魔道」誕生秘話を

(こづれおおかみ ) 出演者:萬屋錦之介/西川和孝/西村晃 ほか ナレーター:小林清志 1974

掲載2012年10月05日

 柳生一族により、妻も家も失った元公儀介錯人・拝一刀(萬屋錦之介)は、「一殺五百両」の刺客稼業をしながら、一子大五郎(西川和孝)とともに、壮絶な復讐の旅を続けていた。

 ペリーは、原作者小池一雄先生に取材した際、このシリーズの誕生秘話をいろいろと聞いた。そもそもこの物語の発想は「剣豪にもっともキツいハンディをつけたい」から始まった。ならば、一番大変なのは子供だろうとひらめいた小池先生、すぐさま画担当の小島剛夕さんを寿司屋に呼び、アイデアを披露。一子大五郎のモデルは自身の作業机にあったこどもの人形からだった。ちなみに「拝一刀」の名前は、「狼一頭」からだという。

第二部では、歴史の裏を作る「裏柳生」の頭領・柳生烈堂に西村晃が登場。後に二代目「水戸黄門」となる西村は、映画時代は知的でニヒルな悪役も多く、人気ドラマ「傷だらけの天使」最終回でも印象的な演技を見せ、70年代の若者世代にも親しまれた。

 手槍、鉄板、銃まで仕込んだ乳母車に大五郎を乗せ、戦う一刀。第二部も見せ場満載だが、なんといっても驚くのは、二部最終話の「鞘香」の回。裏柳生の女鞘香に追い詰められた一刀がとった戦法。それはなんと「大五郎を盾にする」だった!半裸で戦う鞘香もすごいが、「冥府魔道に生きる者。命は捨てておる」とこの戦法に悔いなしという一刀もさすが。

掲載2012年09月28日

「五瓣の椿」
国仲涼子が挑む山本周五郎サスペンス時代劇
竹中直人、及川光博、江守徹の悪ぶりも見物

(ごべんのつばき ) 出演者:国仲涼子/阿部寛/堺雅人/奥田瑛二/秋吉久美子/江守徹/林家いっ平(現・林家三平) ほか 2001

掲載2012年09月28日

 日本橋の薬種問屋「むさし屋」主人喜兵衛(奥田瑛二)は病で瀕死の状態に。娘おしの(国仲涼子)は、別宅にいる母おその(秋吉久美子)に「帰って」と頼むが、浮気におぼれる母は帰宅せず、喜兵衛が亡くなっても冷たい態度。おしのと口論になったおそのは「お前は不義の子だ」と言い放つ。その夜。別宅は焼失し、三人の焼死体が見つかる。火事から一年後、おそのの浮気相手常磐津師匠(国本武春)が殺され、その傍らには、椿の花弁が。さらにおそのと関係あった男たちが次々と殺害され…。

 原作は山本周五郎。映画では、おしのを岩下志麻、ドラマ版では古手川祐子も演じ、女優が大きく成長できる作品としても注目される。国仲涼子は、朝ドラマ「ちゅらさん」の爽やかなイメージで人気となったが、本作では、妖しい目で男たちを誘惑する。彼女を愛する手代徳次郎(堺雅人)、「あの娘を捕えておけば」と凶行を止められなかったことを悔いる奉行所与力青木千之介(阿部寛)のイケメンもいいが、好色な悪徳医師(隆大介)、遊び人の若旦那(及川光博)、エロ浮世絵師(竹中直人)、最後の標的(江守徹)など悪役の男たちの存在感がすごい。竹中はふんどし一丁で「色気がねえ」とおしのを罵るが、彼女が徳次郎と結ばれると「お前…何かあったな」と見破る。濃厚昼ドラマでも人気の中島丈博脚本と、大ベテランの西岡善信の美術が冴えわたる。

掲載2012年09月07日

「風の果て」
出世街道をのぼった男が回想する青春時代
藤沢周平名作に佐藤浩市らがWキャストで。

(かぜのはて) 出演者:佐藤浩市/石田えり/遠藤憲一/仲村トオル/福士誠治/斎藤工/涼風真世/蟹江敬三 ほか 2007

掲載2012年09月07日

 文化三年(1806)、東北の小藩で、桑山又左衛門(佐藤浩市)は、主席家老として二年間藩を引っ張ってきたと自負していた。しかし、ある日、若い中老らがその裁可に異議を唱える。彼らの若さを目の当たりにした又左衛門は、自らの半生を回想する。彼がまだ上村隼人(福士誠治)という名だった33年前。後に又左の政敵になる杉山鹿之助(斎藤工、後に仲村トオル)を除けば、隼人も含め、仲間五人はみんな下級武士の次男三男で「いかによい婿入り先を探すか」が一番の関心事だった。そんな折、隼人は、仲間の寺田一蔵(三浦アキフミ)が婿になる予定の相手類(涼風真世)の不倫を目撃。「誰にも言わないで」と言われた隼人だったが、やがて悲劇が…。一蔵が類の不倫相手を斬り、仲間の市之丞(高岡蒼輔、後に遠藤憲一)が討手となったのだ。

 藤沢周平作品でも、友情、恋情、出世欲などが静かな中にしっかりと描かれた名作。それぞれの役が豪華なWキャストになっていることも注目したい。現代にも通じる派閥争いなどは、藤沢作品の大きなテーマのひとつだが、この作品では、隼人が婿入りした桑山家の義父(蟹江敬三)が、農政についてのいい提案をしながら退けられ屈折する過程や、良妻ながら仕事一途の夫・又左衛門との関係に悩む妻満江(石田えり)など、人としての幸せを掘り下げて描き、味わい深い。

掲載2012年08月24日

「影の軍団Ⅱ」
千葉真一軍団VS成田三樹夫大岡二十六人衆
真田広之、志穂美悦子参加で充実の第二弾

(かげのぐんだん2 ) 出演者:千葉真一/真田広之/志穂美悦子/黒崎輝/樹木希林/成田三樹夫/山村聰 ほか 1981年

掲載2012年08月24日

 将軍の実弟暗殺事件の下手人として伊賀忍者たちが惨殺され、柘植新八(千葉真一)の義妹お霧(松坂慶子)までもが犠牲に。その背後には、幕府実権を握る大岡忠光(成田三樹夫)と椎名美里(志穂美悦子)率いる椎名組と恐ろしき二十六人衆がいた。

 千葉真一主演「影の軍団」第二弾のメンバーは、鶴三(江藤潤)、歌之助(星正人)、小六(黒崎輝)、お朱鷺(朝加真由美)、吾平(長門勇)そして、はやて小僧役で真田広之、平賀源内役で山村聰も出演。新八にほれるおりん役で樹木希林も元気いっぱいで充実した顔ぶれが揃った。このシリーズの名物ともいえるのが、全裸女性出演の「湯屋」シーン。第20話「女風呂異変・謎の手形」では、新八らが所有する「二十六人衆の連判状」奪取を狙う根来忍者・弥藤次(伊吹剛)が、おりんの「鶴の湯」に三助となって潜入。なんといっても「女風呂異変」というタイトルはすごい。

 もちろん、アクションも迫力。第19話「大追跡!雪は知っていた」では、新八の妹・お良(松岡真由)が、椎名組の手に落ち、甲賀組の若者と手鎖でつながられたまま、逃避行に。禁断のロマンスと雪山の追跡劇は、現代感覚の映像となっている。最終話「二十六人最後の首」では、椎名組、伊賀組の運命が決まる。謀反人として賞金首となった新八らの最後の死闘は強烈。ファンの多い成田の怪演も健在。

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。