ペリーのちょんまげ ペリーのちょんまげ

掲載2015年01月30日

「忠臣蔵~決断の時」
大石内蔵助に中村吉右衛門、吉良上野介に橋爪功
歌舞伎の古典をふまえた人間ドラマたっぷり巨編

(ちゅうしんぐら~けつだんのとき ) 出演者:中村吉右衛門/黒木瞳/橋爪功/上川隆也/牧瀬里穂/伊原剛志/田辺誠一/純名りさ/高橋和也 ほか 2003

掲載2015年01月30日

元禄十四年三月十四日。勅使接待役の播州赤穂藩城主浅野内匠頭(上川隆也)は、高家筆頭吉良上野介(橋爪功)に城中で刃傷事件を起こし、即日切腹となった。それは内匠頭の妻阿久里(牧瀬里穂)に横恋慕した上野介の仕打ちに耐えかねた結果だった。城の明け渡しを迫られた主席家老大石内蔵助(中村吉右衛門)ら家臣は、大評定の結果、殉死を決意。白装束で死を決意した五十六人を前に、内蔵助は上野介を討ち果たす決意を表明した。

 還暦直前の吉右衛門は、長年のオファーに応え、満を持しての映像版初の内蔵助役に。大石りくを演じるのは黒木瞳。憎々し気な上野介を演じる橋爪功は、制作会見でも鋭い発言をして会場を沸かせた。物語は、歌舞伎の古典「仮名手本忠臣蔵」をふまえた構成で、おかる(純名りさ)と早野勘平(高橋和也)の悲劇、赤穂浪士の剣の遣い手堀部安兵衛(伊原剛志)が吉良方の剣士清水一角(史実では一学・田辺誠一)と女性(奥貫薫)を巡って知り合いであるといった設定、大石主税(細山田隆人)と許嫁(松浦亜弥)の切ない思いなど、多彩な人間ドラマが織り込まれている。ペリーはじめ忠臣蔵ファンに人気の高い愛嬌たっぷりの赤穂浪士赤垣源蔵を船越英一郎が演じるのも見物。阿久里付老女戸田局に梶芽衣子、前原伊助に尾美としのり、奥田孫太夫に真田健一郎など「鬼平」チームも出演する。

掲載2014年12月26日

「時代劇うた祭り!ザ★ゴールド」
ついにチャンネルオリジナル歌番組が誕生!
里見浩太朗はじめ、総勢11人のスターが時代劇の名曲を熱唱する

(ちょんまげうたまつり!ざ★ごーるど ) 出演者:里見浩太朗/中条きよし/堀内孝雄/西崎緑 ほか 2015

掲載2014年12月26日

2015年元日。時代劇専門チャンネル初のオリジナル歌番組が登場。テレビ時代劇を彩る名曲の数々を11人の時代劇スターや演歌・歌謡の人気歌手が熱唱する贅沢な企画だ。

「大江戸捜査網」伝法寺隼人役の里見浩太朗は主題歌『微笑みをすてる時』を熱唱、堀内孝雄の「白虎隊」主題歌で後に紅白歌合戦にもつながったヒット曲『愛しき日々』、中条きよしは「必殺仕事人Ⅲ」挿入歌『忘れ草』を歌う。また、必殺シリーズからは最高のヒット曲になった西崎緑の『旅愁』も登場。松方弘樹が父近衛十四郎の十八番をイキイキと演じた「素浪人月影兵庫」の主題歌といえば? そうです、北山たけしの『夢一途』。北山はアイドル並の声援が飛ぶ中、まじめな人柄そのままの歌いっぷりを見せる。里見が「水戸黄門」「大江戸捜査網」掛け持ち時代の超多忙生活を語れば、中条は三味線屋の勇次のほつれ毛(専門用語でシケ)の色っぽさを公開、「旅愁」を14歳で歌った西崎緑と必殺シリーズとの関わり、「着物で転ぶ特訓をした」城之内早苗の「江戸を斬る」紫頭巾話など裏話も次々飛び出す。

司会は「時代劇ソングが子守歌替わりだった」高橋真麻と「歌を聞いただけで『白虎隊』の名場面が浮かんで」と感激する松村邦洋。里見浩太朗と「五万回斬られた男」福本清三や峰蘭太郎など東映のベテラン陣の殺陣ショーも必見。盛りだくさんの公開番組をお楽しみに!

掲載2014年12月12日

「忠臣蔵 その義その愛」
熱血堀部安兵衛の人生を夫婦愛、友情をからめ描く
内野聖陽が突っ走る!合言葉は「生きてこそ死してなお」

(ちゅうしんぐら そのぎそのあい ) 出演者:内野聖陽/舘ひろし/常盤貴子/市川染五郎/柄本明/萬田久子/田中美里/中村梅雀/橋爪功/有岡大貴 

掲載2014年12月12日

元禄七年、高田馬場の決闘で村上庄左衛門(峰蘭太郎)の助太刀をして大評判をとった中山安兵衛(内野聖陽)は、赤穂浅野家の堀部弥兵衛(橋爪功)に見込まれ、娘ほり(常盤貴子)の婿養子となった。当初、「大名の思い上がりは甚だしい」と息巻いていた安兵衛だったが、若く快活な浅野内匠頭(市川染五郎)に「わしに仕える気はないか」と声をかけられ、その人柄に心酔。婿入りを決意したのだ。しかし、元禄十四年、度重なる辱めに耐えかねた内匠頭は、高家筆頭吉良上野介(柄本明)に殿中で刃傷におよび、即日切腹。殿の無念をよく知る江戸の藩士たちは、安兵衛を中心に仇討の急先鋒に。一方、リーダーであるはずの国家老大石内蔵助(舘ひろし)は、茶屋遊びにふけっているという。頭にきた安兵衛は、大石を糾弾すべく走り出す。

 内野は肺活量いっぱいの音声でセリフをぶつけ、安兵衛を熱演。みどころは、父と夫を討ち入りに送り出すことになったほりとの夫婦愛。常盤の明るさ、気丈さが涙を誘う。さらには、友である吉川山衛門(村田雄浩)と敵対関係になる苦しみ。ペリーは、ほりとも知り合いである吉川の妻かやを演じた板谷由夏に取材した。幼い息子を抱えた母として、夫を戦いに送り出す苦悩を静かに表現したいと語っていた。「忠臣蔵」には「義」と「愛」があった。常盤、板谷、大石りくの萬田久子、志士家族の土屋太鳳など女優陣の活躍にも注目。

掲載2014年11月28日

「塚原卜伝」
堺雅人が伝説の剣豪の若き日の苦悩と成長を熱演
独自の演出や「ただひとつの剣の奥義」も見物

(つかはらぼくでん ) 出演者:堺雅人/平岳大/栗山千明/京野ことみ/有森也実/中村錦之助(二代目)/永島敏行/江波杏子/中尾彬ほか 2011

掲載2014年11月28日

十六世紀初頭、鹿島神宮の神官の家に生まれた新右衛門(のちの卜伝・堺雅人)は、実父・吉川覚賢(二代目・中村錦之助)と養父・塚原土佐守(田山涼成)、剣豪・松本備前守(永島敏行)より、剣の手ほどきを受けていた。17歳の新右衛門は元服し、吉川の家臣・山崎左門(平岳大)とともに回国修行の旅に出る。強敵に勝つことでさらに苦悩が増える毎日だが、彼に心を寄せる鹿乃(京野ことみ)、神宮に仕える妹の真尋(栗山千明)らの存在、さらには「勝ち続けるしか道はないのか」と問いかける伊勢宗瑞(北条早雲・中尾彬)らの教えもあり、少しずつ成長していく。しかし、平和だった鹿島の里にも政治的な対立や他国からの圧力が迫り、新右衛門とその家族も巻き込まれていく...。

 津本陽の原作「塚原卜伝十二番勝負」を大河ドラマ「八重の桜」の山本むつみらが脚色。伝説の剣豪の若き日を日本の美しい風景を織り交ぜつつ、生き生きと描く。鎖鎌VS木刀一本の立ち会いや、恩師備前守との勝負など緊迫した場面を、静かに目を閉じた堺雅人の表情やスローモーションで見せる演出は、これまでの剣豪ものとは一味違う。「ますます自在の境地に達しましたなあ」と少々ミーハーな平との掛け合いは、ほっとする場面。巫女(江波杏子)の神秘的なお告げ、「これこそ、ただひとつの剣の奥義」と新右衛門が発見する瞬間など見所も多い。人間味たっぷりの剣豪物語。

掲載2014年10月24日

「テンペスト」
幕末から明治、激動の中の琉球を舞台にした壮大な物語
宦官と偽り、国の平安のため命をかけた女性の運命は!?

(テンペスト) 出演者:仲間由紀恵/谷原章介/塚本高史/高岡早紀/GACKT/若村麻由美/高橋和也/金子昇/上原多香子 ほか  2011

掲載2014年10月24日

幕末の琉球。嵐の夜に生まれた娘は真鶴と名付けられ、教養豊かな父(奥田瑛二)により、語学・古典に通じる天才少女となった。父の悲願をかなえるため、宦官と偽り、難関の官吏登用試験に挑んで見事合格した真鶴(仲間由紀恵)は、寧温と名乗って、同僚の朝薫(ちょうくん・塚本高史)とともに、外交、行政に腕をふるうが、琉球王国の闇に迫るたびに、彼女の身には危機が迫る。そんな彼女を偶然助けた薩摩藩士・浅倉(谷原章介)との出会いは、封印したはずの寧温の女心を揺り動かす。しかし、兄を人質にとられ、さらには彼女の秘密を握る清国の宦官・徐丁垓(GACKT)の魔の手が迫る。

 原作は池上永一のベストセラー。主演の仲間由紀恵、主題歌を歌う安室奈美恵、共演の上原多香子も沖縄出身。薩摩支配、海外交易など難問を抱えながら、王国の誇りを抱き続ける琉球の人々に胸打たれる。キャストで光るのは、占いなどで独特の力を発揮し、暗躍する悪女・聞得大君(きこえのおおきみ・高岡早紀)。力を宿す宝玉を探し、「(娼婦の)汚れたニオイがする!」「どいつもこいつも、なぜ我に逆らうのか」などと言いつつ、平気で人を殺したりする恐ろしい女。また、アヘンが琉球にという陰謀を探る寧温の前に現れたGACKTも舌をぺろぺろと出して妖しさ全開。後半、思わぬ運命に翻弄される真鶴と浅倉の思いは...。スペクタクルな演出とともに目が離せない。

掲載2014年10月17日

「道場破り」
山本周五郎「雨あがる」「雪の上の霜」が原作
若山富三郎×由紀さおりのほのぼのぶりが魅力

(どうじょうやぶり) 出演者:若山富三郎/由紀さおり/内藤武敏/草野大悟/花沢徳衛/中谷一郎 ほか 1982

掲載2014年10月17日

神道無双流の剣の達人・三沢伊兵衛(若山富三郎)は、上役の娘・妙(由紀さおり)と駆け落ちして、追われる身となっていた。士官の口を目当てにした三人の浪人者に襲われた二人は、信州の木賃宿の亭主・多七(花沢徳衛)の勧めで、しばらく別の場所で暮らすことに。妙は温泉宿の女中として働き、伊兵衛は竹とんぼ売りを始める。そんな折、伊兵衛は病気の女を助けるために、「道場破りや賭け試合はおやめください」という妙との約束を破って道場破りで金を稼ぐ。一方、妙の働く宿には、どこか影のある浪人・大庭軍十郎(中谷一郎)が宿泊する。軍十郎は、悪い猿回しの男に襲われかかった妙を助けた。実はこの軍十郎こそが藩の差し向けた凄腕の刺客だった。奉納試合の賞金で関所を抜けようと飛び入り参加した伊兵衛は、軍十郎と対決することになる。

 これまで何度も映画・ドラマ化されてきた山本周五郎の名作を、若山×由紀のおとなコンビで描く。得意のとんぼ切りをはじめ、軍十郎に投げられた小柄を投げ返して鞘に戻すなど、信じられない技を見せる伊兵衛。どこかとぼけたムードを出すのがうまい若山は、必死で土木作業をしても「これで四十五文とはひどいね」「一個六文の竹とんぼじゃ、いくら売ったら(関所を抜ける)十両がたまるやら」などと愚痴を言ったりして、伊兵衛の人柄をほのぼの見せる。味わい深い長編。

掲載2014年09月05日

「天地人」
兜に「愛」の文字を掲げた武将直江兼続の生涯
スーパースターとは別の立場で戦国を生きる!

(てんちじん) 出演者:妻夫木聡/北村一輝/小栗旬/常盤貴子/阿部寛/吉川晃司/笹野高史/松方弘樹/加藤清史郎/城田優 2009

掲載2014年09月05日

越後国主上杉謙信(阿部寛)は、利益のためでなく、「義」のために戦う男。謙信は妻帯せず、その死後、上杉景勝(北村一輝)と上杉景虎(玉山鉄二)の間で後継者争いが起こる。無口な景勝は、家臣たちとの絆作りにも苦心するが、それを助けたのが、五歳のときから景勝に仕えた直江兼続(妻夫木聡)だった。文武に優れた兼続は、後に天下取りで世を席巻する織田信長(吉川晃司)、豊臣秀吉(笹野高志)、徳川家康(松方弘樹)らと、渡り合い、上杉家を支える。

 兼続といえば、兜に「愛」の文字を掲げたことで、バラエティ番組「トリビアの泉」でも紹介された人物。両親から引き離され、景勝のところに来た時、涙ながらに「来とうはなかった!」と言い放った子役の加藤清史郎の熱演も話題になった。生涯、側室を持たず、年上の妻お船(常盤貴子)と添い遂げた愛妻家。ペリーは、縁の地を巡ったが、武将には珍しくお船と仲良く並んだ墓石に、人柄がしのばれる思いであった。また、居城である春日山城は、木々が茂る急斜面にそびえる文字通りの山城。信心深く、神秘的なイメージの謙信の存在が感じられる雰囲気であった。ドラマでは宇津井健の前田利家、小栗旬の石田三成など、味のあるキャスティングにも注目。家康を激怒させたと言われる「直江状」の真実とは? 戦国のスーパースターとは違う立場で乱世を生きた兼続の優しくもタフな生涯を見つめる大河ドラマ。

掲載2014年07月17日

「憑神」
不幸の神様三人衆に憑りつかれた下級武士の運命
笑って泣ける浅田次郎の名作を妻夫木聡が熱演。

(つきがみ ) 出演者:妻夫木聡/西田敏行/石橋蓮司/佐々木蔵之介/佐藤隆太/夏木マリ/香川照之/江口洋介/赤井英和 2007

掲載2014年07月17日

時は幕末。別所彦四郎(妻夫木聡)は、ご先祖が家康の身代わりとなり、以来、将軍の影武者兼鎧兜の管理というお役目を賜った由緒正しい家柄の次男坊。そこそこイケメンでそこそこ秀才だが、下級武士の次男として婿養子になり、妻八重(笛木優子)と息子、義父母と暮らしていた。ところが、ふとしたことで養子先から離縁され、昌平坂学問所のライバル榎本武揚(本田大輔)が軍艦頭取まで出世した話を聞いて、がっくり。そんな折、酔っぱらって転げ落ちた彦四郎は、てっきり出世の御利益がある「三囲(みめぐり)稲荷」の分社だと思って手を合わせたところ、それは「三巡(みめぐり)稲荷」でビミョーに違っていた。結果はビミョーどころか、どんちゃん騒ぎが大好きな商人姿の貧乏神(西田敏行)、「へそが茶を沸かすでごんす」と力士姿の疫病神(赤井英和)、果ては可愛らしい死神(森迫永依)が次々現れ、彦四郎は不幸のどん底に!? 

 ユニークな神様も面白いが、超いい加減な兄上(佐々木蔵之介)、中途半端な神通力のある修験者(佐藤隆太)、「みんなで作る国だ」と快活な勝海舟(江口洋介)、腹黒な舅(石橋蓮司)などキャラが立ちまくりの人間たちが面白い。稀代のストーリーテラー浅田次郎原作だけに、彦四郎が意外なところで生きる意味を見つけ、最後はほろりの展開はさすが。降旗康男監督、木村大作撮影監督の手腕も光る。

掲載2014年01月31日

「TV・局中法度!」
新撰組隊士が歌って踊って、ドラマで魅せる!
笑っちゃうけど、史実はバッチリおさえてます。

(てれび・きょくちゅうはっと!) 出演者:石塚英彦(ホンジャマカ)/佐藤二朗/D2 2012

掲載2014年01月31日

幕末に結成された「新撰組」。厳しい掟で知られる彼らの戦いと日常とは!?…と書くと、シリアスなドラマかと思われそうだが、この番組は、新撰組を舞台にしたバラエティ。ドラマのコーナーでは、新撰組局長近藤勇(石塚英彦)が、自室に穴をあけて、隊士たちを観察。永倉新八(池岡亮介)、斉藤一(山田裕貴)らの実態が赤裸々に…。ゲストには桂小五郎にふかわりょう、松本両順にミッキー・カーチスなども登場する。

 面白いのは、隊士たちがユニットを結成して歌い踊る音楽コーナー「局中音楽館」。たとえば、新撰組のだんだら模様のピカピカ衣装に身を包んたイケメン集団“LOVE隊士”による曲「脱☆ローニング武士メン」は、どう見てもあの女子集団アイドルのあの曲のパロディでしょ?というメロディにのって、♪べしゃりが達者な甲子太郎~などと歌い上げる。かと思えば“御法度BOYS”による植木等の名曲「だまって俺についてこい」のカバーは、この曲は新撰組のためにあったのか!と思える新鮮な発見がある。ペリーは砧のスタジオでの収録を取材したことがあるが、長時間の収録、笑える場面にも真剣に頑張る若いキャストの姿が印象的だった。「斬っていいとも!みんなで広げよう浪士の輪!」コーナーにゲストで出演する隊士たちの本音トークにも注目してほしい。

掲載2013年10月18日

「長七郎江戸日記スペシャル 母は敵か?!正雪の陰謀」
中尾彬の不気味な由比正雪が長七郎を苦しめる
里見浩太朗が歌う「友よ女よ」もしみるSP

(ちょうしちろうえどにっきすぺしゃる はははてきか?!しょうせつのいんぼう) 出演者:里見浩太朗/淡島千景/中尾彬/高品格/大沢逸美/瑳川哲朗/火野正平/野川由美子/下川辰平/三田明 1985

掲載2013年10月18日

駿河大納言忠長の息子でありながら、町に暮らして人々を助ける松平長七郎(里見浩太朗)。忠長が、三代将軍の座を争い、非業の最期をとげているだけに、長七郎の母・光松院(淡島千景)への思いは、人一倍強かった。

 そんな折、「寄進をすれば、すべての罪を被って火の中に飛び込む」と説法する、修験僧・天海が、人々の心をつかんでいた。寄進した者には、定められた日に燃やすように護符が渡されていたが、そこには恐ろしい陰謀が!そして、寄進によって集まった一万両にも及ぶ金はどこに行ったのか。

敵方の顔ぶれは充実。「ふふふ、天下はひっくり返る」ときんきら衣装で不気味に笑う由比正雪(中尾彬)は適役。その背後で静かに策を練る丸橋忠弥(瑳川哲朗)は「由比正雪は死なん」と宣言する。クライマックス「見事だ長七郎。だが、最後の最後には負けんぞ」とつぶやく正雪の胸の内にあったものとは…。

 華麗な衣装、ダイナミックな殺陣、これぞ勧善懲悪時代劇ヒーローが活躍するスペシャルの中でも、母を巻き込む大陰謀を描いた本作は、長七郎の人間性がにじみ出ている。里見浩太朗は、俳優としての先輩である淡島千景を尊敬しており、ドラマ・舞台での共演作も多い。毅然とした母を演じる淡島の存在感は強い印象を残す。ラスト、里見が歌う阿久悠作詞の「友よ女よ」が心にしみる。

ペリー荻野プロフィール
ペリー荻野

1962年愛知県生まれ。大学在学中よりラジオのパーソナリティ兼原稿書きを始める。 「週刊ポスト」「月刊サーカス」「中日新聞」「時事通信」などでテレビコラム、「ナンクロ」「時代劇マガジン」では時代劇コラムを連載中。さらに史上初の時代劇主題歌CD「ちょんまげ天国」シリーズ全三作(ソニーミュージックダイレクト)をプロデュース。時代劇ブームの仕掛け人となる。

映像のほか、舞台の時代劇も毎月チェック。時代劇を愛する女子で結成した「チョンマゲ愛好女子部」の活動を展開しつつ、劇評・書評もてがける。中身は"ペリーテイスト"を効かせた、笑える内容。ほかに、著書「チョンマゲ天国」(ベネッセ)、「コモチのキモチ」(ベネッセ)、「みんなのテレビ時代劇」(共著・アスペクト)。「ペリーが来りてほら貝を吹く」(朝日ソノラマ)。ちょんまげ八百八町」(玄光社MOOK)「ナゴヤ帝国の逆襲」(洋泉社)「チョンマゲ江戸むらさ記」(辰己出版)当チャンネルのインタビュアーとしても活躍中。